母はエリザベス女王と双子の妹、父はハワイのカメハメハ大王の末裔、米軍特殊部隊ジェットパイロットのジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐。
しかし、実際は、誰が見てもさえない日本人である竹内武男である。
彼は、同じ手口で20年間に1億円以上の金を結婚詐欺でだまし取った。
ちょっと、有名な実話だが、彼を題材のドキュメント型小説がこの本である。
しかし、どうしてこんなハチャメチャな話で、女は騙されてしまうのだろう?
それが、この本を読むと理解できる。
彼は、クヒオ大佐になりきってしまう。ごっこ遊びの達人なのだ。
彼は詐欺を働くことは2の次で、被害者の女とクヒオ大佐ごっこを楽しんでいるに過ぎない。
クヒオ大佐は、女の理想でもあり、彼の理想でもあるのだ。