大地三部作の最終巻となります。
第一部の主人公王龍(ワンルン)の三男である王虎(ワンホウ)の長男 王元(ワンユワン)が主人公。
清王朝が倒れ混乱する中国と、米国を舞台に、近代化と古き伝統の間で揺れ動く青年の苦悩を描きます。
当時の中国の混乱が実感として伝わってきました。
日本の革命はスピード感があり成功しましたが、中国は広すぎて統一が遅れ列強の介入で混とんとしていたと事実が浮かび上がってきます。
いくつもの軍閥や匪賊が民衆から個々に税金をとっていたり、略奪などが普通に起っていたわけです。
世代交代をしながら、それぞれの世代の信じる道を歩んでいく民衆の力強さを感じることができました。