『デイジー・ミラー』ピーター・ボグダノビッチ

　今日のNHK BSの映画『デイジー・ミラー』（74）は、日本未公開だったが、以前ＷＯＷＯＷで放送された際に初見した。



　ヘンリー・ジェームズの同名小説をピーター・ボグダノビッチ監督が映画化。19世紀末のスイスとイタリアを舞台に、アメリカからやって来た開放的なヤンキー娘デイジー（シビル・シェパード）と、彼女の行動に戸惑うヨーロッパ在住のアメリカ人青年（バリー・ブラウン）との恋を軸に、アメリカとヨーロッパの文化の相違を描く。“ニューシネマの顔”でもあったクロレス・リーチマンとアイリーン・ブレナンが助演している。

　『ラスト・ショー』（71）『おかしなおかしな大追跡』（72）『ペーパー・ムーン』（73）と、ノスタルジックな作風のヒット作を放ってきたボグダノビッチが、当時の恋人だったシェパードを主役にして新境地に挑んだ映画だが、残念ながら、退屈で冗漫な失敗作となった。悲しいかな、ボグダノビッチの長い低迷はここから始まったのだ。



All About おすすめ映画『おかしなおかしな大追跡』
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『マイ・ファニー・レディ』ボグダノビッチ、75歳での復活に拍手
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第27回東京国際映画祭『マイ・ファニー・レディ』オーウェン・ウィルソンとピーター・ボグダノビッチのティーチインを取材。（2014.11.3.）