フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

2014-08-26 06:58:31 | Weblog
カズ。数について。数ってなんだろう?ダウン症のシュータに親が数を教えていたところに出会った。シュータには数の概念がない。だから数えることができない。1+1=2と教えれば2とオウム返しには言えるけど。シュータは記憶力はよくて「雨ニモマケズ」も「平家物語」も「徒然草」も「般若心経」も諳んじることができる。だけど数は分からない。「数ってなんですか」と聞かれて答えられる大人が何人いるだろうか?これも疑問。記号とか表記としての数字は書くことも読むこともわかるけど数の概念がないからシュータは数えられない。表面的にしか見ていない教師や教育関係者は多分教えることはできないだろう。シュータは普通の子のようにわかったつもりということができないのだから。普通の子なら暗黙の了解でわかったつもりで計算式に入っていけるけどシュータには数とは何かということを理解させないといけないから。アリストテレスかプラトンかと哲学的におもいながらも0が発見されてから使用されるまでには何世紀もの時を経たんだからと楽観的に思いながら「そうだ0から始めよう」と今閃いた。自分の中で数の概念を今初めて理解した。シュータのおかげで。そうなんだ(0 1)が数なんだ。自分達と違う脳の部位を使う子のおかげで僕もこの歳になって初めてまだ使ってない脳の部位の細胞を若干動かすことができた気分。これってオレが勉強してるのかな?
コメント
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