自然に感化する。これが教育の基本というか理想だとか。「力を抜く」これが水彩画の奥儀だとか。老子の言葉だったかどうか「無為自然」あるがままに任せること。相対的な社会の中ではこれがなかなかむつかしいのだが「水彩画はいかにして抜くかだ」という議論になった時、その時は分からなかったがある時、抜くのは色ではなく自己主張だと気づいた。あるがままに任せて見る人に感じてもらうこれが水彩画だと。というのも、絵画教室のよさこいのおんちゃんがずっと前からこのテーマに取り組んでいて勢いだとか線画だとか墨絵だとか工夫を重ねているのを見てたから。おんちゃんが今のところ行きついたのは「薄めた色で塗る」という表現方法だ。おんちゃんは表現のプロでフォトショップの職人を自負しているから薄めた色の水彩画もそこそこ鑑賞に堪えるものを作ってはいたが自分はこれは違うモノと感じていた。ある時、本を読んでいたら「飲み物はすべて水に近づいていく」という文があってハタと気づいた。色は濃くても描きこんでもいいんだと。抜くのは「押しつけがましい自己主張」だと。ところがこの自己主張、いかにして抜くかの方法がまだ分からない。慣れれば慣れるほど自己主張が強くなっていく自分の絵の傾向に自分では辟易としながらも抜き方がわからないまま考え込んでいる。川久保玲が今ニューヨーク美術館で個展をやっている。服飾デザイナーとしてはサンローラン以来2回目だそうな。彼女の服は主張はあるが自己主張はない。そこら辺かなヒントは。と僕が言うとなんと軽々しく聞こえるのだろうとブツブツ。絵は哲学だ。
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