線画淡彩が絵画教室の手法なのだが線画に彩色すると素人の絵でも上手そうに見えるから線を引かないで描いていこうと今まではしていた。それは絵が上手く描けるようになりたいから。上手そうに見える手段はすべて排除してと決めていた。が、カールラーションの水彩画を見て線画もいいかなと思うようになった。カールラーションの絵は線があるから上手そうに見えるのではなく上手い絵に日本の浮世絵のように縁取りをいれてるというか絵そのものが上手いから線が脇役で絵が静逸に見える。なるほどこういう描き方もあるのかと思いながら本を眺めている。素人はねヘンに線に味を出してそれ風に見せようとする傾向が強いということもわかった。絵は好みの問題だからそれがいけないというわけじゃないけど僕は邪魔しない線がいいね。カールラーションの線のない水彩画も秀逸。構図や目線がどこか日本的なのかとっても落ち着く。和洋折衷というかもう一度、こういう描き方もあるのかと水彩画の可能性を示唆してくれてるように感じた。水彩画一つとってみてもまだまだ知らないことが沢山あるね。AIみたいにネット化して情報を蓄えてなくてディープラーニングするわけでもなく脳の閾値が固く高いところにあるものだから情報が素通り無反応。これじゃぁ、知らない手法が山ほどあるといわれても分からないはず。いまだに塗り絵を繰り返すばかりか。道は遠い寿命の尽きる時は近い。どうすりゃいいんだろう。もう何もセンがいいのかな。
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