みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

仲代達矢である

2005年11月16日 | 雑記
好きなのだ。仲代達矢が。若い頃の仲代達矢は知らないので、年を重ねてからの仲代達矢が。

そして、ちょうど日経新聞「私の履歴書」の連載が、仲代達矢なのだ。
なので、ここ2週間ほど、朝が楽しみ、楽しみ。
今日も、はっとする台詞が飛び込んできた。
仲代達矢の奥さん恭子(やすこ)さんが、最初の子供を流産で失った時の手記なのだけど、

「運命がもたらしたこの時間を、今度は、自分の意志で満たそう。子供がいたら絶対にできなかったことをしてやろう。それが、気まぐれな運命に対する復讐だ。」

この連載の最初の方、妻、恭子さんとの死別を綴った回想も、真摯な想い、深いまごころがこもっていて本当に胸に迫るものがあった。
仲代達矢、ますます好きになりそう。
(でも、変だ。好きなわりには、ドラマも映画もほとんど思い出せない・・・)

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年を重ねて美しく

2005年11月15日 | 雑記
ニュースで紀宮様の挙式の様子を見ていて、ん~、紀宮様、いい雰囲気になられたなぁと思う。
若い頃の紀宮様は、正直、そんなに容姿に恵まれていたとは思えなかったのだけど、なかなかどうして、年を重ねることで、内面から滲み出てくる美しさって、確かにあるのだなぁと思う。
自分の見る目が変わったのか、紀宮様が変わられたのか、よく分からないけど・・・。
そんな風に感じたのは自分だけか?

常識がなかったので、紀宮様が1969年4月生まれで、「清子」で「さやこ」と読むことを、はじめて知りました。(完全に個人的にちょっとショッキング・・・)
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●レッスン スケルツォ2番の5回目

2005年11月14日 | ピアノレッスン
昨日はレッスン。一応ノルマの報告。

・ハノン49番 1-4,2-5を広げる練習
×。2つの練習がペアになってて、片方が弾けるようになると、もう片方が弾けなくなるという哀れな状態で・・・。

・チェルニー40-24(音階および分散和音の練習)
×。まぁ1回目なので。右手に気をとられて左手が疎かで・・・。

・ショパン「スケルツォ2番」
中間部の582小節目まで。
・第2主題は左手の音が大きくて、ざわついているという指摘。極端すぎるぐらいに差をつけるようにとの指令。
 →そのとおりなので精進します。(正直、苦しいけれど。)

・中間部のテンポが遅い、もっと速くという指摘。
 →ん~。それは受け入れられないかも。(心の中で)先生、ほとんどのピアニストは中間部、テンポを落としてると思うんだけど・・・。

・音の質が揃っていない。飛びした音と凹んでる音のムラが美しくない。
 →そのとおり。でも、まだ必死で音を辿っている状況で・・・。弾き込んで、もう少し余裕が出てきたら(←そんな日は来るのか?)改善するかな?

状況としては、中間部のラストの1ページに苦戦。中間部の最難所を通り過ぎた後で、正直、少し油断してたけど、手になじまず、テンポも上げられない・・・。コーダは牛歩であるけれど、少しずつは前進してる。

なんとなく、ほんとうに1年がかりになりそうな・・・。
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柿の季節に寄せて

2005年11月13日 | 芸事全般
空耳家は今年は柿が大豊作なんだけど、

柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺
(正岡子規)

有名な子規のこの句、実は、法隆寺ではなく、東大寺の鐘を聞いて作られたのだと言う。
http://www.nikkoku.net/ezine/haijn/meyasu_01/index.html

柿食って鐘が鳴るなり東大寺

では、語感がよろしくないので、法隆寺に置き換えたとのこと。
これを知って、そう言えば、同じような例は、絵画でもあったなぁと思う。

古典派の巨匠アングルの「グランドオダリスク」の女性像は、美を強調するために背骨の数が実際より何本か多く描かれていて、生身の人間を忠実にデッサンした場合は、ありえない絵なのだそうだ。


詳しくは、このあたり。
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/picture/010922.htm

ピアノでも、ピアニストの感性で、楽譜には無い1オクターブ下の音を弾いたり、けっこうやられているようだし、本物っぽく見えて、実は演出がされているのは、洋の東西を問わずですね・・・。

願わくば柿の季節に法隆寺
(そらみみ)
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イチローと野茂はどちらが偉い?

2005年11月12日 | 雑記
大学の研究室の同窓会に行く。
尊敬する先生や第一線の研究者として活躍されている先輩の話を聞いていると、大いに刺激になる。
とにかく「独創性」。
誰もやらないことを先ずやること。
だから「野茂とイチローのどちらが偉いか?」と問われれば、答えは「野茂」なのだ。
イチローの記録はいつかは破られる。でも、日本人で最初にメジャーリーグに道筋をつけた野茂の記録はずっと残る。

残念ながら、自分は研究の分野に進まなかったのだけど、このブログぐらいは、なるべくユニークなことを話題にしたいと思う。

あと一応、ピアノ的な感想も。
1.研究室の先生は、音楽にも造詣が深く、今日も、還暦を過ぎたことなど微塵も感じさせない素晴らしいテナーでシューベルトなどの歌曲を披露された。「次回は、是非、先生の伴奏をやらせて下さい。」と、お願いしてきたので、ピアノも精進したいと思います。

2.同窓生で、たいへんピアノが上手な方がいて、お店でピアノを弾いているとのこと。リクエストしたら何でも弾いてくれるということなので、なんだか怪しそうな店なのだけど、今度、探検してきます。(探検隊員募集)

おわり
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村上春樹「東京奇譚集」も面白く

2005年11月09日 | 
村上春樹「東京奇譚集」、読んでしまった。変てこな事件が起こる5話の短編。前口上が巧みで、話に引き込まれる。
村上さんの湿り気のない独特な文体、時折現れるユニーク比喩や機の効いたアフォリズム、そういう魅力は本作でも健在。5話の中では「偶然の旅人」が一番好きかな。

一応、強引にピアノ的に紹介するならば、5話のうち2話に、ピアノ登場。
(・腕のいいゲイの調律師、・楽譜は読めないけれど、どんな曲でも耳コピできるピアニスト)

「偶然の旅人」は心理学?で言うところの共時性がテーマで、遠藤周作が不思議な現象について、あれこれ書いていた新聞のコラム「万華鏡」も思い出す。
自分は、虫が知らせるとか、海外旅行先で幼馴染に再会するとか、そういう不思議な体験はないので、オカルト的なことを肯定も否定もしないのだけど、まぁ、よくわからない宙ぶらりんなものがある方が、健全でいられるんじゃないかなぁ・・・。

あと旧作で大好きな短編「蜂蜜パイ」と同じ登場人物で語られる話もあって(村上さん、心憎いなぁ)、そちらも読み返してみたくなる。

気に入った一言(「偶然の旅人」の調律師さんの一言)は、

「かたちのあるものと、かたちのないものと、どちらかを選ばなくちゃならないとしたら、かたちのないものを選べ。」

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スーパーピアノレッスン~構成~東京奇譚集

2005年11月08日 | ピアノ的雑感
NHK教育のスーパーピアノレッスンはショパン「幻想曲」。
この曲の冒頭部は「雪の降る町よ」と、そっくりだよなと、たわいないことも感じつつ、肝心なのは「構成」なんだと思った。「構成」。聴き手に、説得力を持って迫るには「構成」。

全体の中で大きく、まず起承転結のような流れがあること。
その上で、ブレークダウンする(部分、部分へ目を向ける)こと。
例えば、「起」の部分を構成する個々のフレーズは、より明確に「起」を表現すべく、組み立てられること。(今回のレッスンの例だと、似たような旋律が3つ続く時に、「緊張感」→「やさしく押さええて」→「盛り上げて」)

上級者の方には、当たり前すぎることが、す~っと頭に入ってきたかんじ。

でも、なにもピアノに限った話しではないのだ。
たとえばビジネス。ビジネスが成功するためには、まず全社的な「戦略」があって、その戦略に沿って、個々の部署では「戦術」を組み立ててゆく。いくら「戦術」に長けていても、「戦略」が間違っていたら、結果の業績が覚束ないのは、ピアノにもあてはまる。
部分、部分(=戦術)は、上手く弾けていても、全体の構成(=戦略)がなってなかったら、いい演奏にはならないんだろうな。

などと考え出したは、たまたま今、読んでいる村上春樹「東京奇譚集」で、バランス感(例えば、小説の構成、音楽の構成etc.)に、こだわりを持つ女性の話が出てきてたから。この話の女性は天秤座。そして自分も天秤座。実はバランス感(構成)には、うるさい素質はあるのかもしれん、と思ってみたりもする。

ああだ、こうだと、書き連ねてしまったけれど、とにかく、「一事が万事」的に、いろんな物事の繋がり、共通項を知るのは、好きなんだなぁ。
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ピアノのミニコンサートで

2005年11月06日 | ピアノ
地元で自分の所属するピアノの会のミニコンサートを聴きに行く。
ピアノの先生より、偵察の指令があったので。
(発表会向けに、連弾のいい曲を探しているのです)

プロのピアニストのリサイタルとは違い、自分が弾いてみたい曲の発掘という意味もあったのだけど、残念ながら成果はあまりなし。でも、ディズニーのメドレーは少し弾いてみたいかな。

面白かったのが、小さな子供に飛び入り参加してもらって連弾するコーナー。
「ド」を16回?ずっと弾く曲と、「メリーさんの羊」「蝶々」の3曲を、子供に参加して楽しんでもらおうという趣向。

ささやかな発見は、「メリーさんの羊」よりも「蝶々」の方が、少し難しいということだ。
理由:「メリーさんの羊」で使う音はドレミソの4つで、ミソの2度も1ヶ所だけ。
「蝶々」はドレミファソの5つに増えて、ソミ、ファレの2度も少し多い。

すみません。つまらない発見で。
そうだ、もう一つ、思ったこと。編曲物のプログラムの場合、使っている楽譜名・出版社をパンフレットに書いて欲しい。
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遊佐未森さんのボンボニエール

2005年11月05日 | ライブ&コンサート
遊佐未森さんのツアー「bonbonniere」(ボンボニエール?)に行く。
今回は、ピアノソロの弾き語り。こういう歌とピアノのシンプル形式、けっこう好きなのだ。
いつもながらに、ほんわり、おだやかで、和やかな一時。やわらなハイトーンも健在。MCも楽しい。

最後に「青空」を観客全員で合唱だったのだけど、遊佐さん曰く「この曲の「狭いながらも楽しい我が家」というフレーズは、皆さん、よく覚えてるらしく、声が大きくなるんですよ」と言う話、なるほどなぁと思う。自分もこの歌詞は印象に残っているから。

ベビーグランドのピアノがキュートで、持ち上げた蓋に映っていた遊佐さんの腕と楽譜が、黒いピアノに映えていた。
居間に置くなら、ベビーグランドだよなぁ、と関係ないことを妄想。シンプルなピアノ伴奏でお気に入りの曲を聴いていると、やっぱり遊佐さんの曲はレパートリーに入れたいなぁと、これまた妄想。

帰って調べたら「bonbonniere」(ボンボニエール)はフランス語で砂糖菓子を入れる小箱なのだそうだ。

菜の花色の灯りがともった楽しい一夜だった。(in 名古屋クラブ・クアトロ)

遊佐未森さんホームページ
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ルバートから、差し引きゼロへ

2005年11月04日 | ピアノ
先日、ピアノ仲間と話をしていて、ルバート(=テンポを揺らす)について興味深い話を聞いた。
ルバートのポイントは「ゆっくりさせた分は、どこかで取り戻さないといけない」のだそうだ。
言うなれば差し引きゼロ。それによって説得力のある演奏になると言う。なるほどなぁと思った。

その話がずっと頭に残っていて、ふと、差し引きゼロの法則は、なにもテンポに限ったことではないような気がしてきた。
音の大きさについても、あてはまる?出した分は、どこかで押さえる。

それに、音楽に限ったことではなくて、もっと発展する?
たとえば美術、美しい女性の体の線、出る部分と凹む部分のバランスなどなど・・・。
「差し引きゼロ」は、いろんな芸事にあてはまるんだろうな・・・。
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