
渋滞で繰り返し信号待ちをしているとき車の前方に見える鉄塔に煙突、電柱に電線、街灯などは活動している町の姿をそこに感じる。立体的に張られた電線を撮っておこうとシャッターを押した。いつも感じる電線が邪魔という思いが無かった。
いい風景に出会って写真を撮るとき電柱と電線、街灯や道路標識、駐車している車に大きな看板等など、みんな必要なことは分かっているが「無ければいいのに」と思うことがよくある。
自分なりにいい構図と思いながらシャッターを押す。現像したら電線で画面が真っ二つ、など素人ならではのがっかりすることは度々あった。今はデジカメ、その場で撮ったままを液晶画面で確認できる。気に入らなければ簡単に消去し無駄がない。
電柱を無くし電線は地下の埋設管に移した道がある。初めて通ったときに違和感を感じたが「空がよく見える」、笑われそうな幼い感じを持ったことを記憶している。
この空間に見えている構築物が無ければ視界がどんなに拡がるだろう、などと思ううちに長い信号待ちから開放された。
あるときは立体的に張られた電線を面白い、あるときは邪魔と思う我がままな思いを知られないように電線の下をくぐり抜ける。
(写真:いろいろな構築物が取り巻く交叉点)