
見なれない実だが落ちている。中心の丸い塊からにょきと何かの触手に似た突起が出ている。いや生えているようにも見える。緑色でビー玉くらいの大きさ。見上げるとカエデのような葉を茂らせた大きな木から落ちたことが分かる。
そばの立て札が「モミジバフウ。モミジ形の葉は秋に美しく紅葉し、成長が速いので街路樹に植えられます。モミジと違い葉は互生します(マンサク科)」と教えてくれる。日本には大正時代に渡来したという。
そういえば紅葉していたようだと思い出す。古い写真フォルダーを開いてみたが見つからない。撮っていないのだろう。写真のぶら下がっているのは果実と説明がある。紅葉が終わって葉が散った後もぶら下がっているそうだ。何かの縁ができた、今年は観察しながら紅葉シーズンには1枚残しておこう。
歩く時、目線は前方だけでなく上にも下にも周囲へも配ると、知らなかったものに気付くことが多い。という言い聞かせはいくども気付きながらそれが続いていない。年のせいにしてはいけないが、足元に気をつけながら、せいぜいきょろきょろしてみよう。変人や不審者と間違えられない程度に。