川沿いの遊歩道の昼下がり、二羽の鳩が散歩をしている。昼下がりらしくのんびりした2羽の姿。その歩き方はのんびりとは裏腹な特徴がある。首を突き出すというか伸ばすというか、とにかく前に首を出す。次は出したのだから引っ込める。書けば悠長に感じるが実際は忙しそうに前後させている。見ているほうがくたびれそうだ。。
その足の運びは首の前後運動ほど機敏でない。この遊歩道に遊ぶ小鳥はみんなスバシッコイ。名前の分かるスズメのすばしっこさとは比較しても仕方ないほど鳩の動きは遅い。
鳩に歩いて近づいても飛んで逃げようというそぶりを感じない。恐れていないのか私がなめられているのか、どちらか分からないが、少し足早に歩いて行くだけ。ほかの鳥なら羽根を使って飛び去るのに不思議だ。
2羽は近づいたり離れたり、といっても私の背丈ほどの道幅だから見失うことはない。歩く時前後させる首を上下に動かして餌を食べているように見える。コンクリート舗装されたそこにどんな餌があるのか、夢中になって首を上下させる。
向こうから来た二人ずれのジョギングする人の足音に気付いて飛び去った。「今日はゆっくり観察させてくれてありがとう」そう言いながら並んで飛びさる二羽を見送った。その姿はやはり鳥だった。
(写真:仲良く散策中の二羽)