AKB48 チームBのファンより

鈴木紫帆里さんを中心にAKB48 チームB について語るサイトです。

櫻坂46『Nobody’s fault』とカップリング曲を聴く。その1。(ときめき研究家)

2021-01-17 19:37:16 | ときめき研究家
『Nobody’s fault』については一度感想を書いた。(過去記事)
「誰か他の人のせいじゃない、自分自身の責任だ」と、他人に流されずに自立して生きて行く覚悟を歌っていて、これまでの欅坂46のシングル曲のコンセプトを引き継いでいる楽曲なのだと解釈していた。

しかし、大サビの歌詞には引っかかっていた。
「どんなに深い森も1本の木が集まってできているんだ・・・・・自分のせいにもするな」。
他人のせいにするなと言いながら、自分のせいにもするなとは、一体どっちなのだろう。1本の木と森の喩えは、何を言いたいのだろうか。自立して自分の意志で生きようとしても、俯瞰して見れば森の中の1本の木に過ぎず、大勢の中に取り込まれてしまっているということか?自分を責めず、もっと気楽に流されて生きればいいという悪魔の囁きか?

「誰かのせいにしても1つが残る椅子取りゲーム それならいっそ孤独を選びな」という歌詞も難解だ。椅子取りゲームとは何ぞや?責任の押し付け合いをしても、結局自分自身の責任は1つ残っているということか?
難解な歌詞を色々考えながら聴くのも楽しみの1つだ。1回聴いただけで全部わかってしまうのも味気ない。多様な解釈を可能としている曖昧な楽曲だ。

ふと、平手友梨奈が最後に参加したシングル『黒い羊』を思い出した。
「全部、僕のせいだ」という慟哭のような歌唱。グループの中で孤立していたとかいった情報もあったようだが、その真偽には興味ない。しかし、「全部、僕のせいだ」と歌った直後にグループを去ってしまった彼女の影を『Nobody’s fault』にも感じてしまう。「自分のせいにもするな」という曖昧な歌詞は、彼女のように自分を追い詰め過ぎないように挿入されているのかもしれない。

カップリング曲も、何回も繰り返し聴いて、ようやく良さが分かって来るような曲ばかりだ。

『ブルームーンキス』。
月のきれいな夜に初めてキスをしてしまった後の、気まずい雰囲気を描いた楽曲。こんな雰囲気になるのならキスなどするべきではなかった。いや、遠回りした時点でキスをする予感があったのだから、まっすぐ彼女を送って帰ればよかったのだ、などと理屈っぽくうだうだ考えている。
でもそれは彼の独り相撲だ。「何か話さなければ最悪の日になる」と焦っているが、全くの思い違いだ。「くちづけのその後でお喋りはしないで」と桜田淳子も歌っている(『はじめての出来事』)。こうなることは彼女も予感していたはずで、むしろ期待通りなのではないだろうか。気まずくなることなく、平然として余韻を楽しむくらいでいいのだ。まあそれができないのが奥手男子の悲しいところなのだが。

曲調も変わっている。Aメロ、Bメロは深刻ぶったおどろおどろしいメロディー、編曲だ。それに対し、「あ、キスしちゃった」という台詞をはさんだサビのメロディーは大らかで、その切り替えが印象的だ。でもその大らかなメロディーに乗る歌詞が、理屈っぽいうだうだした後悔の独白というのがこの曲の面白さなのだろう。

そのほかのカップリング曲については、また改めて。
コメント
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