アイドル文化は広がった。朝日新聞山口総局ふくみちゃん(ナッキー)
フォローしているツイッターのRTで読みました。ナッキー
@asahi_yamaguchi: (山口だってアイドル)思い確認の場 ライブ:朝日新聞デジタル http://t.co/kq8OVmVD9u アイドルになりたくてたまらなかったメンバーもいれば、たまたま受かったのがアイドルだったというメンバーもいる。自分は、何をやりたいの?と模索する二人の姿を描きました。
@asahi_yamaguchi: 山口活性学園の取材をしていて思ったのは、ローカルアイドル文化が広がり、都市部ほど芸能が盛んとは言えない山口にもグループができて、女の子たちの夢の間口が広がったんだな、ということです。以前は、東京に出る覚悟やチャンスがなければ、夢のままで終わっていたのでしょう。(続く)
@asahi_yamaguchi: (承前)でもいざ夢が始まれば、憧れだけでなく、覚悟や周りとうまくやっていく力も試されます。それは、他の中高生や若者と全く同じです。記事にはそんな気持ちをこめました。次回は地元から全国レベルのアイドルをうみだそうとする、プロデューサーTさんたちの「戦略」を描きます。
(山口だってアイドル)思い確認の場 ライブ
2014年2月2日03時00分
朝日新聞デジタル、映像が無料で見られる
1日午後、ローカルアイドル「山口活性学園」(山活)は福岡市でステージに立っていた。毎週末恒例のライブ。7人のメンバーは笑顔を振りまき、歌い踊った。ファンやお客さんを喜ばせたい。その思いは7人とも同じだが、抱く夢や描く未来は異なる。
昨年末のことだ。高校3年の森脇優依(ゆい)さん(ゆい、18)がライブの直前、プロデューサーの玉乃井信彦さん(33)に訴えた。「もうメンバーと一緒におりたくない」。他の6人にも聞こえていた。
アイドルに憧れていたゆいは、芸能事務所に加え山活のオーディションも不合格だった。でもあきらめきれない。月謝を払って歌やダンスのレッスンに参加する「研究生」になり、そこからメンバー入りした。
常に必死だった。歌詞やダンスは教わった日のうちに完璧に覚える。確実にファンになってもらおうと、話した相手の名前や特徴はメモしてでも頭にたたき込む。現在はメンバー中最多の7曲で中央に立つ「センター」を務める。
「今がんばって売れんと、ゆいの夢もみんなの夢も全部むだになる」。アイドルの旬は10代。今成功しないと、その先の女優や歌手という夢も消えてしまうと思う。だから腹が立っていた。「みんな歌詞すら覚えてないし、ファン対応も気分によって変わる」
母・映子さん(43)は、オーディションに落ちては泣き、ネットで「他のメンバーのセンターが見たい」と書かれては泣く娘を見てきた。「こんなこと言われてまで、せんといけんの」と思ったこともあるが、今は「もっと売れたらこんなもんじゃないでしょ」と娘を励ましている。
◇ ◇
上田咲花(はるか)さん(むぎ、18)はゆいと同学年だが、スタンスが違った。芸能事務所のオーディションを複数受けたのはゆいと同じ。だが、憧れは女優。アイドルには興味がなかった。
一昨年の春、「太った」としてライブへの出演を禁じられた。「別にアイドルのために、がんばらんでもええよね」。ステージへの気持ちが色あせた。
でもファンのことが気になった。「応援してくれてるのに裏切ることになる」。減量に励み、数カ月後に復帰。興味はなかったはずの「アイドルの楽しさ」に目覚めたのはそれからだ。「違う自分に変身できる。場所がどんなところでも、ステージってキラキラしてる」。子どもや一般の人に見てもらえる地域でのイベントが今は大好きだ。
むぎの母・和美さん(40)は「やりたいことをやりなさい。最後は自分で決めなさい」と助言してきた。自らは厳しい家庭で育ち、やりたいことができなかった。その後悔を娘には味わわせたくない。「アイドルになって打たれ強くなった。たくさん泣いた分、へこたれなくなった」と温かく見守る。
◇ ◇
ローカルアイドルってどういう気持ちでやっているんだろう。記者の私が「8人目のメンバー」になって3カ月。最大の疑問が、解け始めた気がしている。
先日、私も入った通信アプリ「LINE」で、ゆいは「この前は嫌な思いさせてごめん。焦ってた」と打ち明けた。「ゆいちゃんの気持ち、聞けてよかった」。6人が次々返信する。
むぎはゆいにLINEで「どうやって練習してるん?」と尋ね、長文の返信を受けた。「同い年。もっと話し合えばよかった」と語る。ゆいも言う。「最近ライブ中にみんなと目が合うと『よし』ってなるんよ。一人じゃないんやって」
そう。自分は何をしたいのか、仲間とどう向き合うべきか。模索する姿は、普通の若者と同じなんだ。(栗林史子)
フォローしているツイッターのRTで読みました。ナッキー
@asahi_yamaguchi: (山口だってアイドル)思い確認の場 ライブ:朝日新聞デジタル http://t.co/kq8OVmVD9u アイドルになりたくてたまらなかったメンバーもいれば、たまたま受かったのがアイドルだったというメンバーもいる。自分は、何をやりたいの?と模索する二人の姿を描きました。
@asahi_yamaguchi: 山口活性学園の取材をしていて思ったのは、ローカルアイドル文化が広がり、都市部ほど芸能が盛んとは言えない山口にもグループができて、女の子たちの夢の間口が広がったんだな、ということです。以前は、東京に出る覚悟やチャンスがなければ、夢のままで終わっていたのでしょう。(続く)
@asahi_yamaguchi: (承前)でもいざ夢が始まれば、憧れだけでなく、覚悟や周りとうまくやっていく力も試されます。それは、他の中高生や若者と全く同じです。記事にはそんな気持ちをこめました。次回は地元から全国レベルのアイドルをうみだそうとする、プロデューサーTさんたちの「戦略」を描きます。
(山口だってアイドル)思い確認の場 ライブ
2014年2月2日03時00分
朝日新聞デジタル、映像が無料で見られる
1日午後、ローカルアイドル「山口活性学園」(山活)は福岡市でステージに立っていた。毎週末恒例のライブ。7人のメンバーは笑顔を振りまき、歌い踊った。ファンやお客さんを喜ばせたい。その思いは7人とも同じだが、抱く夢や描く未来は異なる。
昨年末のことだ。高校3年の森脇優依(ゆい)さん(ゆい、18)がライブの直前、プロデューサーの玉乃井信彦さん(33)に訴えた。「もうメンバーと一緒におりたくない」。他の6人にも聞こえていた。
アイドルに憧れていたゆいは、芸能事務所に加え山活のオーディションも不合格だった。でもあきらめきれない。月謝を払って歌やダンスのレッスンに参加する「研究生」になり、そこからメンバー入りした。
常に必死だった。歌詞やダンスは教わった日のうちに完璧に覚える。確実にファンになってもらおうと、話した相手の名前や特徴はメモしてでも頭にたたき込む。現在はメンバー中最多の7曲で中央に立つ「センター」を務める。
「今がんばって売れんと、ゆいの夢もみんなの夢も全部むだになる」。アイドルの旬は10代。今成功しないと、その先の女優や歌手という夢も消えてしまうと思う。だから腹が立っていた。「みんな歌詞すら覚えてないし、ファン対応も気分によって変わる」
母・映子さん(43)は、オーディションに落ちては泣き、ネットで「他のメンバーのセンターが見たい」と書かれては泣く娘を見てきた。「こんなこと言われてまで、せんといけんの」と思ったこともあるが、今は「もっと売れたらこんなもんじゃないでしょ」と娘を励ましている。
◇ ◇
上田咲花(はるか)さん(むぎ、18)はゆいと同学年だが、スタンスが違った。芸能事務所のオーディションを複数受けたのはゆいと同じ。だが、憧れは女優。アイドルには興味がなかった。
一昨年の春、「太った」としてライブへの出演を禁じられた。「別にアイドルのために、がんばらんでもええよね」。ステージへの気持ちが色あせた。
でもファンのことが気になった。「応援してくれてるのに裏切ることになる」。減量に励み、数カ月後に復帰。興味はなかったはずの「アイドルの楽しさ」に目覚めたのはそれからだ。「違う自分に変身できる。場所がどんなところでも、ステージってキラキラしてる」。子どもや一般の人に見てもらえる地域でのイベントが今は大好きだ。
むぎの母・和美さん(40)は「やりたいことをやりなさい。最後は自分で決めなさい」と助言してきた。自らは厳しい家庭で育ち、やりたいことができなかった。その後悔を娘には味わわせたくない。「アイドルになって打たれ強くなった。たくさん泣いた分、へこたれなくなった」と温かく見守る。
◇ ◇
ローカルアイドルってどういう気持ちでやっているんだろう。記者の私が「8人目のメンバー」になって3カ月。最大の疑問が、解け始めた気がしている。
先日、私も入った通信アプリ「LINE」で、ゆいは「この前は嫌な思いさせてごめん。焦ってた」と打ち明けた。「ゆいちゃんの気持ち、聞けてよかった」。6人が次々返信する。
むぎはゆいにLINEで「どうやって練習してるん?」と尋ね、長文の返信を受けた。「同い年。もっと話し合えばよかった」と語る。ゆいも言う。「最近ライブ中にみんなと目が合うと『よし』ってなるんよ。一人じゃないんやって」
そう。自分は何をしたいのか、仲間とどう向き合うべきか。模索する姿は、普通の若者と同じなんだ。(栗林史子)