空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

じゆうがないていたりをうをうだったり

2009-05-15 12:45:42 | ノート
 goo 音楽 「情けねえ」 とんねるず 歌詞

 背景の事情はWikipedia日本語版「「情けねえ」

 …見事な歌詞ですね。一見して相当抑制が利いた,普遍性を備えるよう注意された文章かと思われました。

 唄ったのがとんねるずである点が特記されるべきだろう。最近はこうしたパターンがないような気がするが(何しろ私はTVも見ないしJ-Popも聴かない),或いは,もしこうしたものが本当にない(そしていわゆる国民的ヒットとならない)のなら,もしやそれが世相というものなのだろうか。

 なるほどこうした分野の資料分析は,ならば大なる意義があるなと思いつつ,私の知らないこのような
―お笑い芸人が社会風刺歌謡・演劇等で大ヒットを飛ばした等―例があれば,お教えいただきたいと思って(一応お昼休み時間に)上げてみる次第。

 しかしこれ,一部であろうと引用したりするとじゃすらっくさんだかがすっとんでくるんだろうか,『金払え』って。
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7 コメント

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Unknown (鉄牛)
2009-05-15 14:59:37
こんにちは。
エレファントカシマシの『ガストロンジャー』も同じ部類に属すると思いました。
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Unknown (teiresias)
2009-05-15 17:26:01
早速の御教示ありがとうございますです
情報をいただいたのでチェック:

>ガストロンジャー(1999年)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC
>最高順位29位(オリコン)
その歌詞:http://www.sam.hi-ho.ne.jp/deadly-drive/positivelog/gas.htm

…漢字熟語の羅列って,歌に乗りにくい気がするなあ…。

形式の共通点は「俺(達)」から「お前(たち)」への呼びかけである点。

また,「ガストロンジャー」の場合,問いかけをしても,その答えに一定の方向性をつけている点。「あいつら」の仮面をはがしに行こうぜ!と,なんか悪そうな,「俺とお前以外」の誰かを排除して,結果「あいつら」の偽善を暴きにいくまだしもより正しい「自分たち」の積極的行動を呼びかける。この際,
説明によれば,小渕元首相を意図したかのごとき文言を入れている点も個人的にマイナス評価。だってそれ,今の某首相には当てはまりそうにない。

「情けねえ」の場合,そうした点が削ぎ落とされてる。自らの社会の平穏に安住するどんな社会いつの時代にも適合するような。

「ガス―」は「俺達」が「お前」を論評し,「俺達」の声を聞いた「お前」に「あいつら」との闘争を呼びかける,「勝ちにいこうぜ」と反抗を呼びかける。
「情けねえ」の提示する価値の基準は「自由」。主体的選択(の名に値する選択)をする自由を放棄する者たちに,その個々の手にある「自由が泣いている」と注意を喚起する。何をすればいいというのか? とんねるず/秋元側に無論腹案はあるだろう。けれど,選択は個々に任される―ような。

「情けねえ」の問いは万人に開かれている。けど「ガストロンジャー」の呼びかけは「あいつら」を排除しないと成立しない。


では「あいつら」を排除する君たちの正気は だれが保証してくれるのかね(某少佐風に)。



「情けねえ」なら,それは自由だというだろう。
でも自由は泣いているだけ。
僕らがどうすれば,自由は泣くのをやめてくれるのだろう?
僕らは行為する,その間は自由の顔をみることができない。
時折たちどまって,『これなら…どお?』と自由の様子をうかがわなきゃいけない。

「いこうぜ」と「ガストロンジャー」は性急に行動に駆り立てる。
「情けねえ,芝居じみた正義!」と「情けねえ」は今現に行われている行動を非難しさえする。

―それは,「おまえ」の行動は偽善ではないのか?
「情けねえ」は当然行動を喚起するが,しかし常の自省を要求する。

過ちを犯した者たちを制しなくてはいけない,その思いは恐らく共通に底にあるかと思われる。けれども,『その行為は,自由を泣かさずに済むものか? 自由を履き違えてはいないか?』と自制・自省を要求する「情けねえ」は,「でたらめでもいいんだ」と説く「ガストロンジャー」より優れているかと,私には思われるのです。

ああ…秋元氏は大した作家なのだなあと,いま,今までになく納得したです。
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教材研究だから業務だもん (teiresias)
2009-05-16 15:22:05
産経ニュース「ピースボート護衛受ける ソマリア沖」2009.5.14 01:38
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090514/plc0905140140001-n1.htm
国語的にしっかり読むのがまず第一の作業(事実確認)。ニュース配信元の信頼性を考慮したり各プレイヤーの意図を読み取ったり想定したり,その推測等々の根拠を個々のプレイヤー自身の発言から得たり。
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(ry (teiresias)
2009-05-16 16:49:59
…まあ…JapanGrace社は事実上「ピースボート」の旅行事業部門というわけだろうか。

http://www1.korea-np.co.jp/sinboj/sinboj1997/sinboj1997/sinboj97-6/sinboj970606/sinboj97060671.htm
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Unknown (鉄牛)
2009-05-16 19:43:54
なるほど。主体と客体を軸に分析すると。そのようになるのですね。納得しました。
お笑い芸人という縛りからは外れてしまいますが、頭脳警察の『銃を取れ』も参考になるのではないかと思います。
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Unknown (teiresias)
2009-05-17 01:14:10
>分析
赤坂憲雄『異人論』風味分析でした。

>頭脳警察の『銃を取れ』
…やっぱりひとには聞いて見るものか。これは面白い。備忘録メモ

ttp://www1.parkcity.ne.jp/k-screw/zk_2.htm
ttp://zepy.cool.ne.jp/j_rock/old5.htm
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%AD%E8%84%B3%E8%AD%A6%E5%AF%9F
ttp://daisuke-w.way-nifty.com/blog/2009/02/post-e3d6.html

「あの」時代ですか(直接肌で知ってるわけじゃないですが)。…いやこれやっぱりこの筋の意味じゃエレファントカシマシの上掲歌詞はダメじゃなかろか…1999年にあの歌詞では。ロックンローラーが老人向け回顧曲作ったように見える…。

深刻な世界に対する不信,価値判断基準の喪失,徹底的といえるほどの個人主義。

>人のために死ぬなんてまっぴらごめんさ だから銃を取れ
>俺の手はもう引き金にかかってるんだから だから銃を取れ

上の分析に従えば,こちらも「あいつら」を排除してるけど,その内容は特定しかねる。歌詞は自分の意思表示と,2人称の命令,問い掛けの内容だけ。この問い掛けで「誰」が排除されるのかは確定的でない。「銃を取れ」と呼びかけるけど,その暴力を一体誰に向けるべきなのか(国語的には"俺"相手でもよさそう)。

やあ,若々しい自我の目覚めという感で,ロックはこうでなくっちゃ!という感じ。…「何オマエ誰かとつるもーとしてんのカシマシ」と素で思った…。

こういうのは表象文化の分析,とでもいう方向ですか。手法はわかりませんが,これは結構面白そうな感じですねえ。


…まあ本格的に手を出すとなると,ど古典文献学もかくやという瑣末極まりない分析をせざるを得ないんでしょうけど…。
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Unknown (teiresias)
2011-08-30 00:02:32
>@hiranokohta 平野耕太
> #歌詞を呟くだけでフォロワーが曲名を当ててくれる
>お前正直な話率直に言って日本の現状をどう思う 俺はこれは憂うべき状況とは全然考えないけれども かといって素晴らしいとは絶対思わねえな俺は。
(ttp://twitter.com/#!/hiranokohta/status/108136695840514049)
そんなわけで,エレファントカシマシ『ガストロンジャー』
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