フェロシルトの岐阜県内の撤去開始のことは7月28日(経過へのリンクあり)にお伝えしました。
前後してこのほど、三重県四日市の石原産業が、フェロシルトの全面自主撤去を正式に発表しました。
費用を100億円と見込んでいます。
私が不思議に思うことの一つは、7月28日に三重県が基準を超えたことを発表したとき、「県は今回の調査で、石原産業に在庫として残っていたフェロシルトからは環境基準を超える値が検出されなかったことから『フェロシルトそのものに問題があるかはまだ不明。不良品が混じっているなど別の要因も考えられる』と主張。さらに認定の際、県が石原産業に提出させた検査結果に『異状はなかった』として『認定の是非を現時点で判断できない』と話している。」(05年7月29日毎日新聞)という状況のことです。
三重県の論理を単純に考えれば、石原産業の工場から出る時点では問題ないのに実際には、問題物質に変わっていた、ということになります。あちこちで関わった中間業者は異なるからこの中間業者らに統一した「行為」は想定できません。すると、三重県の言い分は、結局、石原産業が出荷時に「不純物を混ぜた」もしくは「粗悪な途中段階で出した」といっているようなもに写ります。 いずれ、明らかになると思います。
フェロシルトをリサイクル認定した三重県の姿勢に問題の元凶があると指摘されてきたのに、今回また擁護に回る三重県。知事が変わったというのにいつまで前県政を引きずるのでしょう。その姿勢の悪影響は、三重県民はもちろん、愛知、岐阜の県民や行政にも及んでいるというのに。
同社の2つの「当社製品フエロシルトの自主回収についてのお知らせ」
2005年6月9日付けの要点
「今般岐阜県より、フエロシルトを使用した地域から土壌環境基準を上回る重金属等が検出されたとの計量結果が公表されました。当社は、この結果を受け、製造メーカーとして施工地域での不安を取り除くよう、使用された地域での安全確認を行い、関係当局各位のご指導を仰ぎ、地権者とも協議の上、自主回収を含めて必要な措置をとることといたします。なお、フエロシルトの販売はすでに中止しております。」
2005年7月29日付けお知らせの要点
「フエロシルトは、当社の工夫と技術開発力により生み出された、循環型社会の形成を目的とする国の環境基本方針の趣旨に適合した商品であります.フエロシルトと検出された土壌環境基準を上回る重金属等との関係については明確ではなく、この解明には多大な期間を要しますが、施工地域での不安の解消を優先することがメーカーとしての社会的責務であるとの観点から、当社は、(岐阜に次いで)愛知県、三重県においても可能な限り自主回収することといたしました.
自主回収等の費用総額は椒算で約100億円と考えております。これを本年度限りの一過性費用として当期に一括引当てる場合、当期純利益が約80億円減少する影響があるものと予想しております」
私は、会社が経過を含めて述べているところの、この100億円あるいは80億円について、それまでは、本来のこととして工場内で産廃として処理あるいは自力で処理していたものを、外部に有料で売って処理した莫大な利益( = 「従前の正規処理費としての経費支出」+「販売代金」)との比較を示すべき、といいたい。
無論、何年にもわたってることなのに、こういうときだけ「一過性費用として当期に一括引当てる場合」として表現することの問題とは別に、です。
ps.1日朝投稿操作をした。が、表示されていないことに気づいたので、再操作した。
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