この番組が放送された直後の昨年12月16日、ニューヨーク・タイムズ紙は、「問題を抱えた兵士の洪水が間近に迫っている」(“A Flood of Troubled Soldiers Is in the Offing, Experts Predict”、Scott Shane)という衝撃的な記事を配信した。現在では負傷兵の98%の命を救うことができる反面、膨大な負傷者の数を生みだし、精神疾患・PTSDを抱えた兵士が爆発的に急増する、と警告したのである。ベトナム戦争同様、数十年に渡ってアメリカ社会の病巣となって人間と社会を蝕んでいくのだと。そして、31000人が精神疾患や負傷のため障害者給付金を請求している状況を明らかにした。こうした米軍兵士の精神疾患やPTSD負傷者の急増の事実は、負傷者21000人、31000人という無機質の公表された数字の背後に極めて重大な問題が存在していることを示している。
・・・・(略)・・・