★【巨人軍野球賭博】阪神も現金やり取り、四藤球団社長、数年前から「ノック罰金や円陣も」… 1人数千円程度
産経 2016.3.15
プロ野球巨人の選手が自チームの公式戦の勝敗に絡んで金銭をやりとりしていた問題で、阪神の四藤慶一郎球団社長(55)は15日、兵庫県西宮市の鳴尾浜球場で報道陣に対し、「似たようなことをやっていたことは否定しない」と阪神でも過去に類似の金銭授受が行われていたことを認めた。
四藤社長は昨秋の巨人の野球賭博問題を受けて設置された巨人、阪神、オリックス、ソフトバンクが参加した再発防止対策チームでも、選手間の金銭のやりとりについては話題に挙がっていたと明かし、問題がさらに広がる可能性が出てきた。
四藤社長によると、数年前から「ノックでの罰金や巨人と似たような(試合前の)円陣もあった」といい、1人数千円程度の金銭のやりとりがチーム内で行われていた。参加したのは野手だけで投手はやっていないという。球団は昨秋の巨人の野球賭博問題を受けた内部調査の段階で把握していたが、野球協約違反にあたらないとして公表していなかった。
今年1月に熊崎勝彦コミッショナーが12球団に野球に関する金銭授受をしないよう求める通達を出してからは禁止しているといい、四藤社長は「ゲーム感覚で練習の雰囲気を盛り上げたり、緊張感を出す意図があった」と説明。その上で「倫理の問題が問われており、賭博の芽になる可能性がある。今後あったら一切許されない」と語気を強めた。
巨人の金銭授受問題では、笠原将生元投手(25)が産経新聞の取材に対し、円陣で「声出し」した選手が試合の勝敗で他の選手と金銭のやりとりを行っていたことを告白。球団や日本野球機構(NPB)などは事実を把握していたものの、「験担ぎ」の意味合いもあり賭け事とは違うとの判断から、公表を控えていた。
●プロ野球金銭やりとり、阪神に加え西武でも
朝日 2016年3月15日
プロ野球・巨人の1軍選手が自チームの試合結果を対象に金銭のやりとりをしていた問題で、新たに阪神と西武が15日、同様の事実があったことを明らかにした。野球ファンが見守る公式戦での金銭のやりとりが他球団でも常態化していた実態が浮き彫りとなった。
阪神の四藤慶一郎球団社長は、兵庫県西宮市内で取材に応じ、試合前の野手による円陣で声出し役を務めた選手に対し、チームが3連勝の場合は「ご祝儀」として1人が5千円ずつを出し合っていたと認めた。4連勝でさらに5千円が加算されていく仕組みで、5年前から行われていたという。
さらに、2014年には試合前ノックの際、ミスをした選手が1度につき500円の罰金も支払っていた。ノックの罰金は、巨人の賭博問題を受けた昨秋の調査で把握していた。四藤社長は「こういうことが賭博行為につながりかねない。金銭のやりとりは一切やめようと確認した」と語った。
また、西武の鈴木葉留彦球団本部長は埼玉県所沢市で取材に応じ、「声出し」「ノック罰金」の事実があったことを認めた。4~5連勝した場合、野手は試合前の円陣で声出しした選手へ、験担ぎの祝儀として千円ずつ渡した。投手はノックによる守備練習でミスをした者から、罰金として数百円程度を徴収。金はプールされて選手会の納会などに使われた。それぞれ、2、3年前から行われていたという。
西武は、昨秋の巨人選手による野球賭博問題発覚以降、調査を続けていたが、事実は判明しなかった。鈴木本部長は「今日、阪神さんであったということで、事実確認をしたところ判明した。調査不足だった感はある。もう何も出ないということを信じている」と話した。
プロ野球選手の金銭のやりとりを巡っては、昨秋に巨人で野球賭博が発覚。今月新たに関与した投手が明るみに出た。14日は、巨人と日本野球機構(NPB)が、巨人の1軍の大半の選手が公式戦で円陣を組むなどした際に、「がんばろう」などと声を出す選手と、その他の選手で自チームの勝敗を対象に金銭のやりとりがあったことを認めた。同球団とNPBはこの問題を昨秋に把握していたが、賭博行為には当たらないとして、公表していなかった。
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