今回の新月の日に合わせた旅行のお目当ては、ホタルイカの身投げ。北陸の海沿いの春の風物詩だ。
ホタルイカは水深100mから600mの所に生息している。エサは動物性プランクトン。春には産卵のため浅瀬にやってくる。新月の夜は月明かりがないため、多くのホタルイカが方向を失い、集団でホタルイカの座礁(身投げ)が始まる。海岸に打ち上げられたホタルイカは、その刺激で腕発光器、皮膚発光器。眼発光器と呼ばれる3種の発光器を光らせる。砂浜に点々と青く光る美しい光景は、自然のイルミネーションだ。
このホタルイカの発光は、個々の発光生物によって物質は異なるものの、「光の素(ルシフェリンLuciferin)」と「光の素を発光させる化学反応を触媒する酵素(ルシフェラーゼ Luciferase)」によるものだ。
富山水族館の説明によると、ホタルイカは外敵から逃げる際に光ることで驚かして逃げる時間を稼いだり、囮として目眩ましに使っているらしい。またホタルイカの眼は青、水色、緑の3種の色を識別でき、個体同士のコミュニケーションに使われているかもとのことだ。
残念ながらホタルイカの身投げは、この新月の夜も空振り。いつか、群遊海面を見るため漁船に乗ってみてみたい。
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