舞鶴市東吉原に鎮座される「水無月(みなづき)神社」。御祭神は『月夜見命』。
案内に寄れば「吉原の漁民達は、昔、竹屋町の川尻に住んでいたが享保12年(1728)の大火により、今の所に移住させられた。葦(よし)の生える低湿地の為、悪疫の流行が絶えず、災厄を免れる為には「川下に水無月神社(祭神は月夜見命)を奉って夏越の払いをしたらよい」と言う事から、寛保3年(1743)に創始した」
拝殿内に鎮座される御本殿、その左右より神域を守護されるのは「はじめ」に近い感じの狛犬さん一対。青い前垂れでお顔以外が見えないのが残念。
さらに拝殿の前、厳重な柵囲いの中より神域を守護されるのは、出雲構えの狛犬さん一対。長い年月がすこしずつ尖りを削り全体にふんわりと丸くなっています。こうして屋根つきの囲みに中に置かれているのは、奉納年代が古い狛犬さんだからでしょう。
鳥居の内より神域を守護されるのは、出雲丹後系の狛犬さん一対。阿形さんは前足の間に仔狛を遊ばせていますが、仔狛の持っている玉に彩色が施されています。これは本場の出雲でも見かけたことが有りませんし、ここ舞鶴でも初見だと思われます。
最後になってしまった境内の手水舎。無数の穴があいあた手水鉢はおそらく波と小石に洗われた所為でしょう。一味変わった吐龍さんにとても良く合っています。
「なるかならぬか水無月さまよ かけた願いが今日とける」と、舞鶴小唄にも歌われる「水無月神社」。鳥居から一歩出ればそこは漁師町の船溜り。独特の潮の香りが、もう離れて随分になる故郷を思い出させて鼻の奥にツンと染みます。
参拝日:2010年7月9日
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