豊岡市日高町清冷寺に鎮座される「三木嶋神社」。御祭神は『天照御魂神(あまてらすみたまのかみ)』
古事記では『天火明命(あめのほあかりのみこと』。日本書紀には『天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかりのみこと)』と称され、太陽神、農業神の神格を持ちます。
創立年月不詳。一の鳥居、二の鳥居、三の鳥居と続く境内の正面に、入母屋造りの大きな拝殿が建ち、その後ろに廊下で繋がった本殿鞘堂が続きます。
その拝殿前左右より神域を守護されるのは、大正8年春:建納の出雲丹後系の狛犬さん一対。傷も剥落も無く、奉納された当時のままの、がっちりした姿で参拝者を迎えてくれます。
赤く染まった境内の一画に鎮座される境内社「祇園牛頭天王」、御祭神は『素戔男尊』。牛頭天王は神仏習合での別名であり、釈迦の生誕地に因む祇園精舎の守護神とされています。
「境内社:稲荷大明神」。御祭神は『正一位:稲荷大明神』。ちなみに日本の神社で一番多いのが「お稲荷さん」だそうで、確かに本社・末社を問わず何処のお社にも鎮座されています。
稲荷社の前より神域を守護されるのは、まるでサイボーグのような神狐さん一対。機械彫り独特の固い線が、逆に面白みを感じさせてくれます。
参拝を終えて出口に向かう私たちを包み込むようなお日様の赤。この地は、まこと太陽神が鎮座されるにふさわしい場所なのだと感じさせられます。
参拝日:2011年3月30日
後記:太陽神で『天照御魂神』というと『天照大神』と勘違いされる方もいますが、二神は全く別の神格を持たれる神様です。
幼少期から祖父のフィールドワークで大峯奥駈道を連れまわされ、多少登山の心得もできた高校時代、図書室で見つけ一気に読み進んだのが植村さんの「青春を山に賭けて」「極北を駆ける」の2冊でした。
当時植村さんはもうマッキンリーで消息を絶った後でしたが、これに触発され以来地元の金剛・葛城連山には毎週登るような日々、そして気が付けば大学も植村さんと同じところ。
さすがに体育会山岳部に入る根性はありませんが、人付き合いが苦手だった植村さん気取りでひたすらソロで山を駆けまわっていた20代の私でした。
と言っても彼の事に触れているのは、記念館が日高町伊府にありますという一文のみですが😅
金剛・葛城連山への山登り・・
そう聞けば、溜池訪問で「そんな危ない所を」とハラハラする場所に、余裕で到達できる事にも納得です。
まっちさんの「凄い」をまた一つ発見した気分です😊