「坪田譲治心の詩碑」を囲うフェンス、穣治の世界を金谷哲朗さんが制作中だ
日本を代表する児童文学者・作家であり、岡山市の名誉市民でもある坪田譲治の「心の詩碑」が、穣治の生家跡に建立されたのが命日である今年の7月7日。その敷地を取り囲むフェンスが、金属(鉄、ステンレス、石)を中心に立体造型をてがける彫刻家・金谷哲朗先生の手によって、今制作されている。
今日は機会があり、先生の制作現場に行かせていただき、魅せていただいた。先生は来月に個展を控える中で、今週中にも完成させるべく頑張っておられた。先生の工房には坪田譲治の世界を具体化した少年や鰯雲、トンボや牛などが造形されており、それが無味乾燥なフェンスに飾り付けられることにより、「心の詩碑」と合わせて、まさに坪田の穣治の世界を創り出されるように思われワクワクした。「心の詩碑」とぴったりマッチしたフェンスが取り付けられた姿を、早く見てみたい気がした。
ところで、金谷哲朗先生の工房の近くには、世界的な彫刻家・イサム・ノグチが丁場を開いていたこともある浮田石材の石切場がある。とても見事な万成石が切り出されていた。
遅くとも今月中には「坪田譲治 心の詩碑」を取り囲む金谷哲朗先生の穣治の世界を具現化したフェンスが取り付けられる予定と聞く。是非とも、坪田譲治の生家跡を訪れて詩碑とフェンスを見ながら、坪田譲治の世界に浸って欲しい。
「緩和ケア県民講座」で、「患者でなく私らしく生きる」ことの大切さを学んだ
昨日は岡山県の緩和を推進する「野の花プロジェクト」が主催する、「緩和ケア県民公開講座」に参加した。この公開講座は、岡山県緩和ケア普及促進事業だ。今年で四回目となるこの公開講座には、私は毎年参加している。
参加する理由としては、今では二人に一人がガンになり、三人に一人がガンで死ぬと言われる今の時代に、そうなった時のために慌てず対応できるよう準備をしておきたいという思いからだ。
加えて我が法人が運営する病院にも昨年度から緩和ケア病棟もオープンし、自分自身の問題に加えて、仕事の面からも関係ができてきた。と同時に、この「野の花プロジェクト」の名称は、鳥取市にある徳永進先生の「野の花診療所」に由来してのことと思うが、その名にとても親近感を感じての参加だ。
この講座は毎年魅力的な講師の方々が登壇され、とても豊かな内容で開催される。今年は聖路加国際病院 緩和ケア科の林章敏部長、NPO法人愛媛がんサポートおれんじの会松本陽子理事長、そして様々な分野で活躍しているがん体験者の桜井なおみさんという豪華のメンバーだった。もう少しだけ、元気でこの「緩和ケア県民公開講座」に、毎年参加できることを願っている。
そうは言いつつも、精神的には若いつもりだが、年齢を重ねてくるに従って、様々な病気と付き合いながら生きて行かざるを得ない。そうした中で、昨日の県民講座では、「患者でなく私らしく生きる」ことの大切さを学んだ。人生いろんなことがあるが、「いつも、自分らしく」生きていければと願う。