強姦・殺人事件の被害者のお母様のお話を聞いた、誰もが被害者になる時代だ
2011年9月、加藤みささんが同僚(当時)の住田紘一(現在は死刑囚)に、強姦の後に殺され死体はばらばらにされ遺棄された事件は、地元岡山市で起こったことだけに記憶から消えない。
その被害者である加藤みささんのお母様のお話を、今日聞く機会を得た。お話しの題は、「被害者家族の想い ~悲しみとともに生きる~」。主催は、被害者支援センターおかやま(VSCO)。
お母様は、裁判員裁判での意見陳述も含めて、事件で思ったことなどを語られた。今なお、苦しみの渦中にあることが窺えた。開始1分も経たない内、娘さんの死を知らされた当時のことを語り始めたら、もう言葉を詰まらせた。事件から3年近く経っても、悲しみ・苦しみが全く癒えていないことを窺わせた。
ただ、メモリアル映像の娘さんを紹介する時だけは、少しだけ明るかった。明るい笑顔の加藤みささんの姿が映し出された。にしても、殺害される1時間前の写真には、涙を禁じ得なかった。
お母様は語られた。「ただ好みのタイプというだけで、ひどい目に遭わされ、殺され、遺体がバラバラにされた。誰もが被害者になる」と。昨日の話を聞いて、被害者(家族を含めて)支援の大切さを痛感するとともに、VSCOの存在意義を改めて確認した。私にとって、とっても大切な時間となった。
VSCO主催の「「ストーカーを考える」で、小早川明子さんが講演される
昨日の朝日新聞Be(土曜版)の「フロントランナー」には、ストーカー対策のカウンセラー・NPO法人「ヒューマニティ」理事長の小早川明子さんが登場している。
小早川さん自身がストーカーになった時期があったり、スターカーにつきまとわれたこともあるとか。そして今、ストーカー被害者の相談にのるとともに、加害者とも直接会って話をしているとのこと。2012年の逗子市でのストーカー殺人事件(加害者も首つり自殺)の被害者とも接点があったという。
そんな経験から、小早川さんは「ストーカー被害を防ぐには、警察、医師、カウンセラーの早期連携が重要」と語っている。
その小早川明子さんは、VSCO(被害者サポートセンターおかやま)が主催する「ストーカーを考える 犯罪被害者を考える市民のつどい」(7月5日・土、於ルネスホール)で講演されることが決まっている。私自身、とても楽しみにしている。ご一緒に参加しませんか。
指田和文『つなみてんでんこ はしれ上へ』、大震災を後世に伝える努力の一つ
梅雨入りした途端に、雨の日が続いた。やっと昨日f、青空が広がった。畑作業をしていると、雨が欲しいと思い時が多々ある。しかし、雨が降り続くと、太陽が欲しいと思うこともしばしば。
でも、こちらの思いと天候が重なることは少ないというか、ほとんどない。それ故、自然にこちらが付き合う以外にはない。晴れたら畑作業に精を出し、雨が降れば本を読む暮らし。それにしても、昨日は青空が広がって嬉しかった。
そんな昨日は、晴れたが「読書ルーム」へ。指田和・文 伊藤秀男・絵『つなみてんでんこ はしれ上へ』(ポプラ社刊)を読んだ。年齢を重ねて先祖返りをしているのだろうか、近年は児童書や絵本を読むことが次第に多くなっている。
ところで、釜石東中や鵜住居小の児童・生徒に園児を含めて600人が、2キロも上の「恋ノ峠」までてんでんこに逃げて、無事だったことはテレビなどでも見た。
そんな実話が絵本になっている。甚大な被害をもたらした東日本大震災について、様々な形で後世に伝えていく営みが続けられている。そうした努力を是とする。