皐月賞は、期待馬が見事に内外に分かれてしまった。内がいいのか、外なのか、まだ判断がつかないが、明暗が別れそうな気配はある。
とりわけイチオシのタッチウッドの16番枠がどうなのか。武がどんな戦法をとるかだが、共同通信杯のようなレースはしないのではないか。出遅れて、強引にハナに立った荒っぽいレースは同馬のポテンシャルの高さを裏付けた格好だが、GⅠの舞台では通用しないだろう。むしろ、鞍上に期待したいのは百戦錬磨ならではの戦法だ。馬がポンと飛び出すことができたら、当然、脚力に任せて気持ちよく逃がすだろう。ここ10年は逃げ馬は1頭も勝てていないが、それはポテンシャルの問題だろう。力さえあれば、逃げは成立するはずだ。もし、スタートで後手に回ったら、名手はどうするか。たぶん、今度は腹をくくって直線の追い込みにかけるのではないか。ディープインパクトとまではいわないが、ナリタタイシンのイメージは期待していい。
先行、抜け出しという皐月賞の勝ちパターンを久々に覆す会心のレースを期待したい。