イクイノックスが負けるケースは、突発的な事故以外はローテの変化しか考えられない。皐月賞は6カ月ぶり、ダービーは1カ月ぶり、いずれも2着に甘んじた。おそらく中2カ月、3カ月というゆったりとしたローテがこの馬にはベストなのだろう。東スポ虎石記者がさかんに言っていたが、今回は中3週、しかも前走の秋天はレコード勝ち、普通の馬なら反動があって当たり前だと。確かに普通の馬ならそうだろう。しかし、この馬にとってベストなローテでなかったクラシックで連続2着、今回も万が一負けても2着は外さない。
しかし、ここはやっぱり勝ってほしい。ローテの彩は成長途上の3歳時であり、成長した今なら馬が違う。世界一の競走馬には絶対に負けてほしくない。
いろいろ、あれこれ、何やかや、粗探しをしたが、ここはイクイノックス頭鉄板で勝負する。そうなると高配当は期待できないわけで、2着も3着もとことん絞らなければならない。
まず2着筆頭リバティアイランド。すべては川田の乗り方にかかっている。負かしにいくのか、自分の競馬で2着でも良しとするのか。もちろん、勝負である以上勝ちに行くのがジョッキーの宿命だろうが、かといって奇策は通用しない。ならば、互角にレースを進め、直線の追い比べに賭ける堂々の正攻法に賭けるはず。ハンデをもらっている以上、ノーチャンスではない。
もし、川田がイクイノックスの前で競馬をするとか、イクイノックスより早く仕掛けるとか、勝ちにこだわると伏兵が割り込む余地が出てくる。
それでもポテンシャルを考えればおのずと絞られる。ドウデュース、タイトルダー、ダノンベルーガ、スターズオンアースまでだろう。展開的に考えやすいのが、タイトルホルダーがパンサラッサを直線早めに捕え、粘り込みを図るところをイクイノックスがゴール前で差すカタチ。当然、リバティアイランドもやってくるので、タイトルホルダーは2着、3着に粘るというパターンだ。
あとはダノンベルーガが、秋天と同じような競馬をすれば、2着、3着は合っても不思議はない。2度目の騎乗でモレイラも期するものがあるだろう。
秋天で奇策が裏目に出たドウデュースは、戸崎も今回はダービーのような乗り方をするだろうが、ダービーとは展開が違うだけに、ベストな状態に戻ったとしても前を行くイクイノックスを捉えるのは難しいだろう。
不気味なのはスターズオンアースだ。大阪杯2着で存在感を見せたが、むしろ前走ヴィクトリアマイルの3着にこの馬のポテンシャルの高さを再確認した。同馬にとって、マイルは適距離ではないにもかかわらず、3着に食い込んだのは力をつけている証拠とみるべきで、勝ったオークスと同じ舞台ならポテンシャルを発揮する絶好のチャンスといえる。内に固まった人気馬がポジション取りをする様子を外目から眺めながら、道中は折り合いに専念、直線まで無理をしなければオークスで唯一33秒台の脚を使ったように、持ち前の勝負脚が炸裂しそうだ。ナミュールがマイチャンを勝ったように、この世代の牝馬は結構強い。3番手のドゥラメンテ産駒が大舞台で好走する可能性は十分ある。
本当はイクイノックスから3連単で5頭に流すパターンだが、リバティが飛ばない限り儲からない。絞る必要がある。
所詮、大勝負するレースではないので、ここは⓶ー①③⑰ー③⑩⑰、⓶ー③⑰⑩ー①で行く。本当はもっと絞るべきなのだが、結局、③と⑰が気になり欲が出てしまう。