来客の予定がキャンセルになったようなので、龍谷大学矯正・保護総合センターの 人と社会を結ぶソーシャル・ファーム~罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦~に参加してきました。
13:10~
ミニ講演①「受刑者劇団“La Compagnia della Fortezza”の活動」
小谷眞男氏(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科准教授)
13:50~
ミニ講演②「罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦」
浜井浩一氏(龍谷大学法科大学院教授)
...休憩...
14:45~16:45
基調講演「マイナスの条件をプラスに変え刑務所と社会をつなぐ社会協同組合“Pausa Cafe”の挑戦」
Andrea Bertola氏(Cooperativa Sociale “Pausa Cafe”理事)
16:45 質疑応答 本当は夕方6時ころまであったんです。
お茶の水女子大学の小谷眞男さんは、イタリアトスカーナ州の友人宅を訪ねた際、新聞で見かけた受刑者劇団の記事を頼りに 『ピノキオ』を観たことを話されました。
おなじみ浜井浩一さんは『罪を犯した人を排除しないイタリアの挑戦』と題して、日本の刑事政策の現状説明し、 憲法1条で「労働を基礎に置く民主的共和国」と規定しているイタリアでは刑罰は「人道的なものでなくてはならず、受刑者の再教育を目指すものでなくてはならない」(憲法27条)とされたおり、行刑も社会内処遇に移りつつあることを話され、刑務所内の演劇活動は 観客(市民)から称賛されることによって受刑者の自尊感情の向上と演劇を見る市民は受刑者も一般市民であることを実感する そしてこの二つが重なり合いながら両者の壁を取り除いていく…ことを話されました。
このシンポジウムのメインディッシュ
アンドレベルトラさんは、もともとはベルギーで修業されたビール職人で2007年から協同組合で働いておられます。
自己への自信と社会への信頼を失っている受刑者がヒューマンリレーションと自己実現を回復していくのが刑務所内での社会協同組合の活動であり、彼らがどのような犯罪を犯し、どのような刑罰を受けているのかではなく、この人とどのように仕事をしていくかを考えながら働いている。2004年にマルコがグァテマラから帰国することから始まったPausa Cafeは彼の提案を受け入れたトリノの刑務所長が「できるかどうかはわからないが、やってみてもいいだろう」と受け入れ10年後の現在は珈琲の焙煎・販売だけではなくビールの製造やパンつくりも…と広がってきている。ソーシャルワーカーなどが働く場を一緒に作ることを進めているこの運動は 受刑者もほかの人たちも協同組合を構成する組合員であり、全国協同組合の労働協約にのっとって賃金が払われている…(本当はまだまだ続く)…
そして シネマ京都で を観て、遅い新幹線で広島へ。支援をしている人の住まいに立ち寄り帰宅したのは24日になっておりました。 久しぶりの「午前様」です。