1977年に初版が出た『指で見る』を引っ張り出してみています。この写真集は当時の僕にとってはとても衝撃的なものでした。
盲目の子どもが自分でコップに牛乳をついで飲んでいるのです。
今であれば、ごくごく当たり前のことかもしれませんが当時の僕は「コップに牛乳をついで彼に差し出すこと」が仕事だと思っていたからです。
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指で見る |
クリエーター情報なし | |
偕成社 |
手話通訳についても 最近でこそ聞こえる人とここえない人の情報の等価性をなどと言われるようになってきましたが、まだまだ「世話を焼く」ことが通訳者の役割だと考える人が多いように思います。
僕は 手話通訳の仕事も この『指で見る』と同じように、彼がミルクを自分でついで飲めるように、ミルクパックのハーネスのような役割だと思います。
通訳者の役割とは何かなあ…と考えることの多い最近です。