セールは3日夜~7日午前2時で、星野仙一監督の背番号にちなんだ「77%割引」が目玉だった。

 楽天によると、利用者から不当表示ではないかという指摘があり、出店している約4万2千店の商品について、最近の通常価格とセール価格との差を機械的に検索するなどして調べた。その結果、通常価格を高く表示するなどして割引率を大きくみせかけた疑いのある商品がこれまでに約1千点見つかったという。

 楽天は調査を進めているとして、疑いがある商品をくわしく説明していない。

 これまでに明らかにしたのは、「シュークリーム10個で通常1万2千円の商品を77%割引の2600円で販売」とうたって通常価格が高かった例と、ほかのネット販売では10枚9800円で売っていたスルメイカの通常価格を10枚1万7310円としていた例だ。

 楽天市場ではセールへの参加は自由だが、店は事前に楽天に申請して審査を受けなければならない。今回は約8千店が事前申請し、セール商品は約506万点にのぼった。しかし、不当表示の疑いがある店はどれも申請しておらず、審査を受けないままセール品として販売していたという。

 7日、1~9月期決算を発表した楽天の高橋理人常務執行役員は「審査を受けていないため、確認できなかった。今回発覚してひどいことをやる方がいると驚いた」と釈明した。三木谷浩史会長兼社長は「正式なセールは厳正な審査をしたが、勝手なセールをした店舗があり、調査している」と述べるにとどまった。

 

 ■疑いの二十数店、一時閉店

 楽天は、不当表示の疑いがある二十数店の出店をいったんやめさせた。半月をめどに調査結果をまとめ、不当表示がはっきりすれば出店契約の取り消しなどに踏み切る。ほかに不当表示の疑いのある商品がないかも引き続き調べるという。

 消費者庁によると、景品表示法のガイドラインでは、割引する場合の元の価格はセールの直近2カ月間のうち半分以上の期間で販売していた実績が必要だ。これに反すると「有利誤認」という違反行為にあたる可能性があり、その場合は消費者庁が再発防止などを求める措置命令を出す。

 「ヤフーショッピング」(約2万店)を運営するヤフーでも、セールの際は事前登録を求め、価格が適正かを審査している。ただ、「登録せずに売り出すような悪質な例はチェックできない。見つけ次第対処するしかない」(広報)としており、価格表示をチェックする仕組みづくりが問われている。(宮地ゆう

 

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