降って来るもの

写真と散文とぽえむ

満干のUTA.24

2018-01-09 22:01:47 | 満干の詩

                     UTA.24「元の単純さに」

 

たくさんの時間の厚みや

数え切れないほどの場面の集積や

長じた思惑の操作や

綻び始めた情感の活性化などで

何とか繕ってみても

 元々が単純細胞だから、僕は

哀楽の感動が一度堰を切ってしまうと

不意に落涙してしまうのだ

経験値の冷静さをいとも簡単に壊して

 幼子のように

止め処なく感情を露呈してしまう

 

年月を纏ってゆけば

精神は赤子に帰ってゆくと

 巷に流布されるけれど

きっと、余分を脱ぎ捨てて

ヒトは元の単純さに還ってゆくのかも知れぬ

 

七人目の孫の誕生が

こんなに純粋に魂を揺さぶって

 眼窩の底から感涙を湧き出させるのは・・

2018 01/07 13:00 「新arata」誕生に!!

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満干のUTA.23

2018-01-09 14:04:44 | 満干の詩

                   UTA.23「真贋の間に間を」

 

眠ったまま起きていると

そのfreedomの空間では

どんなシーンも想いの儘に飛躍するのだ

 

鳥のように飛べる

魚のように泳げる

稚児のように天晴に笑い

大君のように浪漫に浸れる

 

寝て醒めていると

僕の面を被ったイメージは

何処までも膨らみ

涯てなく拡がり

止め処なく天上天下を舞うのだ

 

僕は眠りながら沈思黙考して

繰り広げられるmagicworldの観客になる

 

不可能を可能にしたり

幾足りの望みをかなえたり

反事実や反正義や反道徳や

時には

禁断のromanceさえ成就させる

 

僕は偶に

一瞬の道行きに過ぎない

真贋の間に間を辿る

               01/09 14:21 万甫

 

 

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満干のUTA.22

2018-01-09 06:42:56 | 満干の詩

                  UTA.22「些かの未練を」

 

つい先刻まで見ていた夢の中で

僕は大満足の呈で一篇のぽえむを

 易々と書き付けていたのに

それは目覚めの前のほんの数刻の事で

以前の仕様に倣って

書き出しの一行を海馬に収めて

闇のルートを明るみへと辿ったのに

 今回に限って

最初のフレーズが先ず霞んで

その後に続いていた筈の

 大事な中身の数行は

あっという間に蛻の殻になってしまった

 

何処かで歯車が狂ってしまった

何処かのsystemが故障したに相違ない

 それとも

詩神の一読に耐えるほどの体裁を持たなかったか

OKを貰えるほどの内容じゃなかったのか

 兎に角それは

幻の書きmonoになって霧散した

 

その些かの胸に残る無念が

僕にその喪失した出来事の残像に纏わりつく

 些かの未練を書かせる

01/09 06:42 万甫

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