UTA.24「元の単純さに」
たくさんの時間の厚みや
数え切れないほどの場面の集積や
長じた思惑の操作や
綻び始めた情感の活性化などで
何とか繕ってみても
元々が単純細胞だから、僕は
哀楽の感動が一度堰を切ってしまうと
不意に落涙してしまうのだ
経験値の冷静さをいとも簡単に壊して
幼子のように
止め処なく感情を露呈してしまう
年月を纏ってゆけば
精神は赤子に帰ってゆくと
巷に流布されるけれど
きっと、余分を脱ぎ捨てて
ヒトは元の単純さに還ってゆくのかも知れぬ
七人目の孫の誕生が
こんなに純粋に魂を揺さぶって
眼窩の底から感涙を湧き出させるのは・・
2018 01/07 13:00 「新arata」誕生に!!