降って来るもの

写真と散文とぽえむ

百の可能性を

2018-06-03 21:09:12 | 詩15

 

                     百の可能性を

 

僕にも果たして

十九の季節が有ったのだろうか?

十九の言葉の眩しさに

眩暈しながら生きた時代が

ほんとうに

僕にも有ったのか?

 ふと、振り返ってみる

十九から二十へ

自由奔放の十代の煌きから

影を知り初める転換期の年代へ

脆弱で、尖って、訳もなく輝いて

自由で、nihilistで、悲観主義者で

 百の可能性を持て余し

 一つの淫夢に魘された季節よ

疾く過ぎ行く”物の怪”のような十九を

僕は持っていたのだろうか?

 

定かではない程に

その道標から遠く離れた

此処から

十九の墓標は遥か彼方に

ひとつの黒いperiodのように在る

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青梅一升

2018-06-03 07:06:18 | ふるさと

    ~~~ヾ(^∇^)おはよー♪ 今日も真夏日に近づきそうなの日曜の朝06:30デス。

 梅雨の足音が聞えつつあるので、その晴れ間を勿怪の幸いに、昨日は久し振りに月日と共に朽ちてゆこうとする今は無人(留守居役だった母が居なくなって最早10年の歳月が流れた)の我が生家の換気と、平成元年に亡くなって30年目の父の月命日の墓参に「ふるさと」へ帰還してきました。

道の中央が苔むした何時もの山あいを縫って

空の青といろは楓の多様な緑の色相だけが出迎えてくれる。

    

    

獲る人とてない儘に実を付けた梅の木の下に佇んで

思い立って”梅酒”にしてあげようと「青梅一升」程を捥いでくる

           

    

昔の儘の風景ですが・・。20軒あった家に今は4軒にしか住んでいないのです・・

我が家も何時か緑の海に沈んでしまいそうです・・。

父の墓前に

90分在所して現住所に戻る

06/03 04:45 早朝ですが、既に昼間のように明るい朝デス。

    

振り返れば、西の空のまだ高みに膨らんでゆく上弦の月が。

06/03 07:05 まんぼ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その闇の慈しみ

2018-06-03 05:08:09 | 詩15

                       その闇の慈しみ

 

目蓋の裏にもムネの裡にも

眠るときは

大脳皮質にも

明るさは不要だ

 僕の明暗は

 僕の中で鮮やかに区別されねばならぬ

 暗の範疇に僕を感じては

 脳下垂体の休息にもならぬ

夜は

永遠の闇こそ相応しい

死者の安寧のような

多分そうであろう暗い処の

 

-その闇の慈しみが・・-

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする