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涼し気な風景に



       60数年前・・杉並の夏・・




       昼食を終えるとお昼寝の時間・・湯上りタオルをお腹にかけて
       サザエさんのタラちゃんワカメちゃんのあの世界
       隣の竹やぶからの涼しい風が開け放った窓からな行ってくる




       目が覚めると・・虫かごと網をもって林の中に
       暑い夏の午後とはいえ日陰はひんやりと涼しかった
       セミは・・透明な羽が美しかったヒグラシが好きだった




       いつの頃の事だったか・・
       靴の裏から暑さを感じるようになったのは・・
       記憶をたどる・・高校一年生のころ・・




       夏の合宿のカンパ集めで先輩の家を訪ね歩いた時・・
       逃げ場のない暑さに根を上げたのを覚えている
       東京オリンピックの1年後・・




       華やかな発展と共に失ったものはどう取り戻せるのか
       どなたか頭の良い方考えてください
       60数年前の子供のような言葉しか浮かばない




       雑木林の根元に好き勝手に咲いている公園のヤマユリ
       周りの暑さとは別世界のように涼し気に咲いている
      




       かつては都心の片隅にもあった自然な風景だった
       せめて記憶の中にだけは残しておきたいこうした風景



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