たまには優しい気持ちに・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　光が舞う・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　その光に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　溶けてしまいそうな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　薄い花びら




　　　　　　　　　　　　　　　　　　取り囲む
　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しい空気




　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜の木の下に立ち




　　　　　　　　　　　　　　　　　　空も見えないほどの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　花の中で




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんの少し
　　　　　　　　　　　　　　　　　　一枚の花びらほどの




　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しい気持ちを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　思い出して・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　たまには
　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんな気持ちと出会うのも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　いいものだと

花の舞踏会

　　　　　　　　　　　　　　　　　　遅咲きの桜が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　八重の桜・・山桜・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　さまざまな色の桜が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あちこちで今満開




　　　　　　　　　　　　　　　　　　夢見るような薄桃色
　　　　　　　　　　　　　　　　　　華やかな濃い桜色
　　　　　　　　　　　　　　　　　　黄緑を帯びた淡い黄




　　　　　　　　　　　　　　　　　　隣同士
　　　　　　　　　　　　　　　　　　美しく色を配して




　　　　　　　　　　　　　　　　　　楽しげに賑やかに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　どこからか聞こえてきそうな




　　　　　　　　　　　　　　　　　　華やかな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　花びらのドレスは




　　　　　　　　　　　　　　　　　　風に揺れて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　踊る・・ワルツ

街はミュージアム

　　　　　　　　　　　　　　　　　　銀座の街を歩く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんとは・・さぁ・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　パリの街のはずだった
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あさってから




　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨女の私が・・実は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　降るものに弱かったなんて！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　せめて降るものは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　流れ星がいい




　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも現実は！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　繋がらない電話と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　飛びそうもない飛行機




　　　　　　　　　　　　　　　　　　今のうちにキャンセル！と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　銀座の街へ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　予約番号あと一人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな時メールが入る
　　　　　　　　　　　　　　　　　　「パリにいけそう？」




　　　　　　　　　　　　　　　　　　キャンセルし終わって
　　　　　　　　　　　　　　　　　　すぐに電話・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジャストタイミングにメール！と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　大笑い




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ドイツの旅も
　　　　　　　　　　　　　　　　　　車を数時間運転して
　　　　　　　　　　　　　　　　　　着いたのは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　元の場所だったっけ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　目的地には
　　　　　　　　　　　　　　　　　　なかなか着かぬ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　私の旅

四月の雪

　　　　　　　　　　　　　　　　　　陽のあたらない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　我が家の庭でさえ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　やっと蕾がふくらみ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　こっそりと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　春の花が咲いたというのに




　　　　　　　　　　　　　　　　　　朝　雨戸を開けてみると
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんのりと雪化粧




　　　　　　　　　　　　　　　　　　この季節に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　似合うのか似合わないのか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　さっぱりわからないけれど




　　　　　　　　　　　　　　　　　　厚手の上着を羽織って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　融けないうちにと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　外へと飛び出す

花より・・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　花見　花見・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　と言うけれど




　　　　　　　　　　　　　　　　　　花より団子
　　　　　　　　　　　　　　　　　　と言うけれど・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな事は関係ない！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　と思っているのが子供達




　　　　　　　　　　　　　　　　　　冒険心全開で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　高みの見物




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちびっ子暴走族と化したり




　　　　　　　　　　　　　　　　　　秘密会議場・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　サッカー場・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　野原は何でも屋になって




　　　　　　　　　　　　　　　　　　花より遊び！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　すっかり元気印の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　子供達の後ろで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　大人たちは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　やっぱり花より・・団子

桜と遊ぶ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　霞か雲か♪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな歌が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　聞こえてくるような・・



　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜のお花見は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　誰もいないのも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　寂しい気がする




　　　　　　　　　　　　　　　　　　とはいえ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　押しくらまんじゅうの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　騒ぎは趣も無く




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ポツリポツリと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　席を作り・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ときおり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜を眺める人がいて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜の花びらを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　追いかける
　　　　　　　　　　　　　　　　　　子供の姿がある・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな風景を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　眺めているような
　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜の木がある風景




　　　　　　　　　　　　　　　　　　人と・・桜の遊ぶ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　長閑な懐かしい風景

どうってことない日に

　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの日は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の終わり




　　　　　　　　　　　　　　　　　　雲の低い
　　　　　　　　　　　　　　　　　　太陽に会うこともない




　　　　　　　　　　　　　　　　　　この白い花に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　会わなければ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほとんどの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　忘れられた日と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　同じような




　　　　　　　　　　　　　　　　　　何もない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　つまらない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　曇りの日だった




　　　　　　　　　　　　　　　　　　でも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　出会った白い花は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　曇り空に似合い




　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんな日も
　　　　　　　　　　　　　　　　　　いいものだと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　曇り空を眺め




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひとつ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　「好きな空」の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　リストに加えてみる

　　　　　　　　　　　　　　　　　　心に小さく残った日に

花模様

　　　　　　　　　　　　　　　　　　池は空を映して
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水色のキャンバス




　　　　　　　　　　　　　　　　　　花びら散って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜色の花模様




　　　　　　　　　　　　　　　　　　水鳥が描く
　　　　　　　　　　　　　　　　　　一筋の線




　　　　　　　　　　　　　　　　　　揺れる花模様
　　　　　　　　　　　　　　　　　　花びら集めて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　敷き詰めて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜色のキャンバス




　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜色に浮き出る
　　　　　　　　　　　　　　　　　　影模様




　　　　　　　　　　　　　　　　　　散る花びらの季節は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　まるで染め上げられた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　いくつもの反物を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　見ているようで

花びら散って

　　　　　　　　　　　　　　　　　　春爛漫
　　　　　　　　　　　　　　　　　　景色を映して深緑




　　　　　　　　　　　　　　　　　　花びら散らして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　桜化粧




　　　　　　　　　　　　　　　　　　午後の水面は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夢うつつ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんのり　のんびり　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　小さな欠伸
　　　　　　　　　　　　　　　　　　一つをしても




　　　　　　　　　　　　　　　　　　変わらず
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんのり　のんびり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　浮かぶ花びら




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんのり　のんびり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夢うつつ

白い花びら

　　　　　　　　　　　　　　　　　　きっと咲いている・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　幾重にも重なった
　　　　　　　　　　　　　　　　　　白い薄い花びらの桜




　　　　　　　　　　　　　　　　　　春の陽気な
　　　　　　　　　　　　　　　　　　光が似合うと




　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな今日の午後
　　　　　　　　　　　　　　　　　　きっと咲いていると




　　　　　　　　　　　　　　　　　　花びらはすでに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　光を通して




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ときおり通り過ぎる風に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゆっくりと身を任せ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　スポットライトを浴びた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　バレリーナのように