8日(火)。今回は最近観た映画の紹介を。ポーランド映画「ショパン~愛と哀しみの旋律」をシネスイッチ銀座で観た。昨年がショパン生誕200年だったことに因んで制作された。ショパン役は滝沢秀明似のイケメン俳優。女性の観客が圧倒的に多かったのも頷ける。最初に1つだけ注文をつけるとすれば、台詞は英語でなくポーランド語にしてほしかった。英語を話すショパンにはどうも違和感がある。
ショパンの生きた19世紀のポーランドは帝政ロシアの専制政治下にあった。彼は自由な芸術活動を求めてポーランドを離れるが、パリの社交界は彼の音楽を受け入れてくれない。その後、人気作曲家フランツ・リストの紹介でパリ・デビューを果たし、人気作家ジョルジュ・サンドと出会う。静かな音楽環境を求めてサンドと彼女の長男モーリス、長女ソランジュとともにスペイン・マヨルカ島、フランス・ノアンへと移り住んでいく。
この映画はもちろんショパンが主人公であるのだが、見方によってはジョルジュ・サンドを中心に物語が展開している印象を受ける。彼女は”男装の麗人””恋多き女”と言われたが、その存在感は圧倒的だ。彼女は肺病のショパンの生活と音楽活動を支えたが、映画では子供たち(と言っても大人に近い)とショパンの間に立たされ、両方から「どっちが大切なのか」と迫られ、親の立場と恋人の立場との間で心が揺れ動くナイーブな面も描かれている。
当時圧倒的な人気があったリストがサロンで「ショパンの練習曲第12番「革命」を弾いて「これはショパンの曲」と彼を紹介し、ショパンが聴衆に応えてノクターン第20番嬰ハ短調を弾くシーンがある。これをきっかけにショパンはパリ・デビューを果たすのだが、こうしたことが実際にあったのかもしれない。ちなみに「革命」エチュードは横山幸雄の演奏が使われている。
ピアノ協奏曲第1番、練習曲第13番「エオリアン・ハープ」、同23番「木枯らし」、夜想曲第20番、同21番、同7番、ワルツ第19番、マズルカ第23番、同11番、チェロ・ソナタなど20曲以上の名曲が全編を通して流れる。エンディングにピアノ協奏曲第2番の第2楽章が静かに流れる。とても印象的だ。これこそ「愛と哀しみの旋律」ではないか!

ショパンの生きた19世紀のポーランドは帝政ロシアの専制政治下にあった。彼は自由な芸術活動を求めてポーランドを離れるが、パリの社交界は彼の音楽を受け入れてくれない。その後、人気作曲家フランツ・リストの紹介でパリ・デビューを果たし、人気作家ジョルジュ・サンドと出会う。静かな音楽環境を求めてサンドと彼女の長男モーリス、長女ソランジュとともにスペイン・マヨルカ島、フランス・ノアンへと移り住んでいく。
この映画はもちろんショパンが主人公であるのだが、見方によってはジョルジュ・サンドを中心に物語が展開している印象を受ける。彼女は”男装の麗人””恋多き女”と言われたが、その存在感は圧倒的だ。彼女は肺病のショパンの生活と音楽活動を支えたが、映画では子供たち(と言っても大人に近い)とショパンの間に立たされ、両方から「どっちが大切なのか」と迫られ、親の立場と恋人の立場との間で心が揺れ動くナイーブな面も描かれている。
当時圧倒的な人気があったリストがサロンで「ショパンの練習曲第12番「革命」を弾いて「これはショパンの曲」と彼を紹介し、ショパンが聴衆に応えてノクターン第20番嬰ハ短調を弾くシーンがある。これをきっかけにショパンはパリ・デビューを果たすのだが、こうしたことが実際にあったのかもしれない。ちなみに「革命」エチュードは横山幸雄の演奏が使われている。
ピアノ協奏曲第1番、練習曲第13番「エオリアン・ハープ」、同23番「木枯らし」、夜想曲第20番、同21番、同7番、ワルツ第19番、マズルカ第23番、同11番、チェロ・ソナタなど20曲以上の名曲が全編を通して流れる。エンディングにピアノ協奏曲第2番の第2楽章が静かに流れる。とても印象的だ。これこそ「愛と哀しみの旋律」ではないか!
