人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

日本フィル・山岸淳子著「ドラッカーとオーケストラの組織論」を読む

2013年03月09日 07時00分03秒 | 日記

9日(土)。昨夕、当社S氏と地下Rで40分ほど飲んで、その後、私は例のごとく上野に向かいました 9時過ぎに、テナントJ社N氏と都内某所で飲んでいたX部長が上野でのカラオケに合流、結局10時半まで飲んで歌っていました 最近は週末になるとこういうパターンが多いような気がしますが、気のせいかも知れません 今日も例外なく朝から頭痛いです

 

  閑話休題  

 

山岸淳子著「ドラッカーとオーケストラの組織論」(PHP新書)を読み終わりました 著者の山岸淳子さんは長野県生まれ。東京藝大音楽学部楽理科卒業後、(財)日本フィルハーモニー交響楽団入団。広報宣伝部長、企画制作部長などを経て、現在特命担当を務めています 

彼女は次のように説明しています

「マネジメントの父と言われるピーター・ドラッカーは、オーケストラに”未来の組織”を見ていた。なぜ、ドラッカーはオーケストラという組織に着目したのか?様々な楽器を演奏するプロの演奏家集団が指揮者のもとで高度にマネジメントされた組織になった時、大きな音楽を作りだすことが出来るということをドラッカーは理解していた」

断片的にドラッカーの言葉、山岸さんの解釈を紹介します

「偉大なソロを集めたオーケストラが最高のオーケストラではない。優れたメンバーが最高の演奏をするものが最高のオーケストラである」(ドラッカー『ネクスト・ソサエティ』)

ドラッカーが未来の組織として描いたのは、演奏家という「知的労働者が」「組織において」「プロフェッショナルとして機能する」オーケストラという組織だった。指揮者と演奏家は互いに専門性を発揮して、一期一会の演奏会を作り出していく

オーケストラへの支援は、組織の存続が目的ではない。「人と社会の変革」のためのツールとしての音楽を世に送り出すという、オーケストラのもつ機能を維持し、その使命による活動を継続させるために行われている

ドラッカーは、組織に関する考察を進め、企業も非営利組織も、そしてあらゆる組織の目的は同じだという知見にたどり着いた。それが「組織の目的は顧客の創造である」という、ドラッカーの組織論を端的に示す有名な言葉である

21世紀のオーケストラは、もはや音楽を演奏することだけが目的ではない。音楽を通して人々に向き合うことが本質なのだ。オーケストラの最も重要な使命は、顧客すなわち音楽を愛する者を創造することである

この本を読むまで、ドラッカーは音楽などには興味がないと思っていました しかし、実際読んでみると、オーケストラに”未来の組織”のモデルを見ていたことがわかります。さらに言えば、ドラッカーはてっきりアメリカ生まれだとばかり思っていましたが、音楽の都ウィーン生まれだったのです 音楽に接する機会は少なからずあったでしょう。ドラッカーとオーケストラは幼いころから育ったウィーンと切っても切れない関係にあったのかもしれません

 

          

コメント
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