10日(日)。昨日、すみだトリフォニーホールで、新日本フィルのクラシックへの扉シリーズコンサートを聴きました プログラムは①ブラ―ムス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」、②ドヴォルジャーク「交響曲第8番ト長調」で、指揮はクリスチャン・アルミンク、①のヴァイオリン独奏は韓国のシン・ヒョンスです
自席は1階8列37番、かなり前ですが右端です。会場は9割方埋まっている感じです
コンマスの豊嶋泰嗣の合図で古部賢一のオーボエによりチューニングが始まります 指揮者アルミンクとともにソリストのシン・ヒョンスが輝くゴールドのドレスを身をまとって颯爽と登場します 彼女の演奏を生で聴くのは2008年にロン・ティボー国際コンクールの入賞者ガラ・コンサート以来ですから4~5年ぶりです あの時はプロコフィエフの協奏曲を弾きましたが、それ以来、彼女のファンになりました
アルミンクの合図でブラームス「ヴァイオリン協奏曲ニ長調」の第1楽章が始まります。悠然とした明るいメロディーが続きます。後半にヴァイオリン独奏がありますが、じっくり聴かせる見事な演奏でした
第2楽章では、オーボエが中心となり、フルート、ホルン、クラリネット、ファゴットがからんで心地良いメロディーを奏でます そこに独奏ヴァイオリンが加わってきますが、これがまた美しい音色で”静かな情熱”とでも表現すべき情感溢れる演奏が続きます
そして間を置かずに第3楽章に突入します。明るく弾むような音楽です。シン・ヒョンスは集中力をもって情熱的に演奏します
何度も舞台に呼び戻されたシンは、あるメロディーを弾いて、それをコンマスの豊嶋さんに”このメロディーを弾いて”と合図、豊嶋さんは戸惑いながらもピチカートで弾くと、シンはヴァイオリン全体にも”ご一緒に”と合図、するとヴァイリンセクションがピチカートで揃え、チェロ、ヴィオラ、コントラバスと全弦楽器が加わってピチカートを奏でます 全弦楽セクションのピチカートに乗せて、シンは楽しげなメロディーを弾きました この演出に観客は大喜びです 彼女はこういうウィットもあるのかと驚きました あとでロビーの掲示でアンコール曲をチェックすると、ジュナン作曲・パガニーニ編曲「ベニスの謝肉祭」とありました
後半のドヴォルジャーク「交響曲第8番ト長調」は、ある意味、第9番”新世界より”よりも好きな曲ですどの楽章もボヘミアのメロディーに溢れた魅力的な曲です とくに第3楽章はメロディーが美しく、思わず口ずさんでしまいます。そしてトランペットのファンファーレで威勢よく始まる第4楽章。管楽器も、弦楽器も、打楽器も全力投球でドヴォルジャークに対峙します。気持ちの良い演奏でした
アンコールにドヴォルジャークの「弦楽のためのセレナード」から第1楽章が、全弦楽セクションによって美しく演奏されました
実は、シン・ヒョンスのサイン会があるかもしれないと思って、自宅から彼女のCDジャケットからブックレットだけ抜き出して持参していたのです 案の定、終演後にサイン会がありました 彼女はアルミンクとともにロビーのサイン会場に登場しました。幸い前から4番目に並び、サインをもらいましたが、サインのあと顔を上げてニコッと笑顔を見せてくれました 「シン・ヒョンス、2013.3.9」までは読めますが、あとは判りません。シンのサインを求める観客が多く、となりのアルミンクはヒマそうでした
(左端の半身の人は、ぼくのサインは?のアルミンク)
この日は前から楽しみにしていたシン・ヒョンスのヴァイオリンを聴くことが出来て本当に幸せでした。おまけにサインまでもらって大満足です。1年ほど前から私のケータイの待受け画面はずーっとシン・ヒョンスです