29日(水)。わが家に来てから32日目を迎えたモコタロです
tora家に来てから1カ月を超えちゃったよ・・・・・・
閑話休題
昨日午後、当ビルで「秋の総合防災訓練」を実施しました。午後3時に大地震が発生し2階のテナントT社から火災が発生したという想定で、通報、消火、救護、避難など総合訓練として実施しました 訓練終了後、西側私道で、丸の内消防署館内の自衛消防訓練審査会で「優秀賞」を受賞したプレスセンター警備隊(指揮者:I隊員、一番員:T隊員、二番員:H隊員)による消火栓操法の模範演技を見ていただきました
約100名の避難訓練参加者が見学する中、3人の隊員はキビキビした演技を披露し、大きな拍手を受けていました
普段、テナントの皆様は防災センターで鍵の受け渡しくらいしか接触の機会がないので、今回普段と違う一面を知っていただけたと思います
夕方から関係者30数名が集まり、当ビル地下のRで訓練反省会と称して打ち上げをやりました 火点(出火元)になっていただいたT社からはH社長、防災管理者のSさん、避難誘導係のYさんが参加され楽しいひと時を過ごしました
読書の話題になったとき、Sさんが「お薦め本はJ.K.ローリングの『ハリーポッター・シリーズです。全部読みました
』とおっしゃったのには驚きました
2年前、同社との暑気払いの時に彼女がお薦め本として挙げていたのは水村美苗の「日本語が亡びる時」「私小説 from left to right」「本格小説」だったので、Sさんのカバー範囲は相当広いなぁと感心しました。K大卒の才女で元ミス・リクルートの彼女は40代前半(?)の今なお輝いています
約7名でHCビル地下のK亭に行って2次会をやりました。そんな訳で今日も朝から頭が頭痛です そう言えば、今夕はNHKホールにズービン・メータ指揮イスラエル・フィルのマーラーを聴きに行くんだった・・・・男はつらいよ
防災訓練の運営に携わっていただいた皆さん、火点になっていただいたT社の皆さん、避難訓練に参加してくださったテナントの皆さん、ご協力ありがとうございました。お陰さまで訓練を成功裏に終了することができました。お疲れ様でした
も一度、閑話休題
川村元気著「世界から猫が消えたなら」(小学館文庫)を読み終わりました 川村元気は1979年生まれ。東宝で「電車男」、「告白」、「悪人」、「モテキ」等の映画を製作してきました
主人公は郵便配達員として働く30歳・独身の青年。映画オタクの彼は猫の”キャベツ”と二人暮らししている。ある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告され、家に帰ると自分とまったく同じ姿をした悪魔が待っていた 悪魔は『この世界から何かを消せば、その代わりにあなたは1日だけ命を得る』という取引を持ちかけられる
青年は生きるために何かを消すことを決める。最初に持ちかけられた消す対象は『電話』、次に『映画』、次に『時計』・・・・そして次に『猫』を消すことを持ちかけられる
彼はどういう結論を出すのか・・・・
「何を消すか」を決める時に、青年は考えます。例えば電話
「携帯はその登場から、たったの20年で人間を支配してしまった。なくてもよかったものが、たった20年で、なくてはならないものかのように人間を支配している 人は携帯を発明することにより、携帯を持たない不安も同時に発明してしまった
」
青年の母親が生前にいつも言っていた「何かを得るためには、何かを失わなければね」という言葉がこの小説を支配しています
この世の中から消してはならないものはあるのだろうか。「電話」を消して、「映画」を消そうとするときに、青年は考えます。No music、No life・・・「音楽がなければ生きていけない!」か
「果たして、音楽なしの世界で僕らは生きていけるのだろうか。きっと生きていけるだろう。きっと。雨の日にひとり部屋にこもり、大好きなショパンを聴けなくても、いままでどおりそれなりに心地よく過ごせるだろう」
そして青年は結論を出す。No music, Yes my life .
さて、このテーマを自分自身に当てはめてみるとどうだろうか・・・・・もう40年以上もクラシック音楽を聴いてきて、音楽は私の生活になくてはならない”生活必需品”になっているけれど、命と引き換えに消せと言われた時に、消せいないかと問われれば、そんなことはない、命を優先するでしょう
この小説は、余命数日と宣告された時に、あなたは残り少ない人生をどういう風に生きますか?と問いかけています さらに言えば、健康な毎日を過ごしている今だからこそ、消してはいけない大事なものを意識しながら生きていくべきだということを主張しています