人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

アニハーノフ+東京ニューシティ管弦楽団でブラームス「交響曲第2番」他を聴く

2015年11月15日 08時24分37秒 | 日記

15日(日)。昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング「オテロ」の座席指定を取ってきました。19日(木)午前10時からの部です。いつもは会場の左サイド後方の席を取っているのですが、今回は右サイドの後方を押さえました。ということで、わが家に来てから414日目を迎え、久しぶりに赤い大きな手に乗るモコタロです

 

          

            あっ こんなところに赤い手が 何かの手違いか???

 

  閑話休題  

 

「パリで6カ所襲撃」のニュースは衝撃的です ISがターゲットにした襲撃場所の一つがコンサートホール(ルバタクラン)だったからです。日本は大丈夫か?と心配になります 今日午後、池袋の東京芸術劇場にコンサートを聴きに行くけれど大丈夫だろうか?用心に越したことはないけれど、どう用心すればよいのか

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、池袋の東京芸術劇場大ホールで東京ニューシティ管弦楽団の第102回定期演奏会を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「歌劇”フィデリオ”序曲」、②シューマン「チェロ協奏曲イ短調」、③ブラームス「交響曲第2番ニ長調」で、②のチェロ独奏は上野通明、指揮は同楽団の客員指揮者アンドレイ・アニハーノフです

 

          

 

今回、アニハーノフを初めて聴くので、いったいどんな指揮をするのか、楽しみにしていました このオケの定期会員になった理由の一つがそれでした

ステージに現れたアニハーノフはかなりの巨体で、貫禄があります。彼のタクトで1曲目のベートーヴェン「歌劇”フィデリオ”序曲」が開始されます ベートーヴェンは唯一の歌劇「フィデリオ」のために4曲の序曲を作りました。レオノーレ序曲第1番~3番とフィデリオ序曲です。「フィデリオ序曲」は最後に作曲されました

アニハーノフは若干遅めのテンポで重々しく音楽を進めます。そのせいか、現代的な速めのテンポから比べると元気がないように思えてきます ただ、フィナーレに向かってはさすがにオケをドライブし元気はつらつで終わります

指揮台の左にチェロの演奏台が設置されます。2曲目のシューマン「チェロ協奏曲イ短調」を演奏するため、ソリストの上野通明がアニハーノフとともに登場します この青年はパラグアイに生まれてスペインのバルセロナで過ごし、2004年に帰国したという珍しい経歴の持ち主で、内外のコンクールで入賞している若手の実力者です

アニハーノフはこの曲に限ってタクトを持たず、両手で指揮をします。私はこの曲を聴くのは初めてです。第1楽章が始まり、チェロが入ってきますが、”ロマンティック”(ロマン的という意味)という表現が最も相応しい曲想で、上野のチェロが朗々とメロディーを歌います それは続けて演奏される第2楽章も第3楽章でも同様です。とても好感の持てる演奏で、こういう演奏で聴くと、なぜシューマンのチェロ協奏曲はもっと弾かれないのか、と疑問に思ってきます

上野はアンコールにバッハの「無伴奏チェロ組曲第2番」から「サラバンド」を、これも朗々と弾きました

休憩後はブラームスの交響曲第2番ニ長調です。ブラームスは交響曲第1番を21年かけて書き上げましたが、この第2番はわずか3か月で書き終わりました 第1番を書き上げたことで、ベートーヴェンの9つの交響曲からの呪縛から逃れ、リラックスして書くことができたのでしょう 4つの楽章から成りますが、ニ長調という調性からも分かるように全体的に明るい曲です

第1楽章のリラックスしたブラームスを聴いた後、第2楽章のアダージョを聴くと、一転して、暗い北ドイツの空のように重々しい空気に接したような気分になります しかし、第3楽章に入ると、再びのんびりとした明るい音楽が展開します 冬の世界に急に春の兆しが現れたような感じがします ここで、ハタと思いつきました。第2楽章の暗さは第3楽章の明るさを際立たせるために作られたのではないか、と そして、第4楽章でその明るさがさらに解放され、自然賛歌、あるいは人間賛歌とでも言えるような喜びに満ちたフィナーレに突入します

さて、演奏について言えば、このオケはオーボエ、フルート、クラリネットが素晴らしい演奏をします

 

          

 

初めてアニハーノフを聴いた印象は、事前に得ていた情報から描いていた指揮者像よりもかなり大人しい感じがしました もちろん、派手な指揮が良いというわけではありませんが、かなりオーソドックスな指揮ではないか、と思います 一方、東京ニューシティ管弦楽団について言えば、他に名の知れた在京オケが少なからず存在する中で、どのように差別化して生き延びていくのだろうという心配があります 同楽団のキャッチフレーズ「いつもなにかあたらしい」にあるように、同じ曲でも、従来と異なる”版”によって演奏するなど、工夫を凝らしてプログラミングを組んでいることは、クラシック音楽界の中でも大きく評価されていると思います また、チケット代も他のオケに比べて安価です。しかし、それだけでは、聴衆はついてきません。演奏技術の向上をはじめ、プラス・アルファが求められているのではないか、と思います

 

          

 

  最後の、閑話休題  

 

コンサートから帰って、昨夜作った料理は「鶏肉とキャベツのくたくた煮」「モヤシとピーマンの塩炒め」「野菜サラダ」「しめじの味噌汁」です

 

          

 

「鶏肉とキャベツのくたくた煮」は子供たちから概ね好評でしたが、「モヤシとピーマンの塩炒め」は娘から「しょっぱい」という辛口の評価が下されました モヤシを炒め過ぎたという点も含めて反省材料です。次は失敗をしないように気を付けようと思います

 

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