人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

METライブビューイングでヴェルディ「オテロ」を観る~このオペラの主役はイアーゴか?

2015年11月20日 07時31分52秒 | 日記

20日(金)。わが家に来てから419日目を迎え、新しい侵入者を警戒するモコタロです

 

          

           また おねーちゃんが変な物買ってきたよ あんた誰?

 

  閑話休題  

 

昨日、新宿ピカデリーで、METライブビューイング、ヴェルディ「オテロ」を観ました これは今年10月17日にニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で上演された公演のライブ録画映像です キャストは、オテロにアレクサンドルス・アントネンコ(テノール)、デズデーモナにソニア・ヨンチェーヴァ(ソプラノ)、イアーゴにジェリコ・ルチッチ(バリトン)、カッシオにディミトリー・ピタス(テノール)ほか。指揮はヤニック・ネゼ=セガン、演出はバートレット・シャーによる新演出です

 

          

 

この物語の原作はシェイクスピアの悲劇「オセロ」で、ムーア人の勇猛な武将が邪悪な部下の罠にかかり、妻への疑念から自滅していく心理劇です このオペラでは3人の歌手がポイントになりますが、オテロを歌ったアントネンコは、目玉むき出しの迫真の演技で、次第に狂気に染まっていく武将を歌い上げました その妻デズデーモナを歌ったブルガリア出身のヨンチェーヴァが第1幕で歌い始めたとき、「あっ、マリア・カラスの声に似ている」と思わず心の中で叫んでしまいました 日本の女優で言えば菅野美穂に似た風貌で、死の予感を漂わせた「柳の歌」をはじめ美しいソプラノで歌い上げました

さて、「このオペラの主役はオテロではなくイアーゴではないか」と思わせたのがルチッチでした。オテロが自分ではなくカッシオを引き立てたことから、彼に嫉妬してオテロを恨み罠にかけようと企てた邪悪なイアーゴを、一つ一つの動きや歌の中で巧みに表現していました

この物語は”猜疑心”や”嫉妬”から自滅していく人間の弱さを描いていますが、この映画の2日前に新国立オペラで観たプッチーニ「トスカ」の第1幕でスカルピアが独白するシーンを思い出しました スカルピアが「イヤーゴは嫉妬する男心をかき乱すためにハンカチを使ったが、わしは扇でやる」と言って、トスカの恋人カヴァラドッシがアッタヴァンティ公爵夫人と浮気をしているのではないかと思わせるよう嫉妬心をあおるのです 

ここで、1858年生まれのプッチーニは1813年生まれのヴェルディのオペラのセリフを引用することによって、先輩作曲家に敬意を表しているのだと思います

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日の夕食は肉野菜炒めを作りました。料理本によると、1回に作るのは2人前までとなっていましたが、面倒なので4人前をいっぺんに作りました。それなりに苦労しましたが、味はまあまあで、子どもたちにも好評だったので安心しました

 

          

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする