27日(金)。わが家に来てから426日目を迎え、室内で不審物を発見し警戒するモコタロです
これはいったい何だ!イスラム国が侵入したか?!
あやしい匂いはしないが・・・・でも臭いぞ・・・・
なに ヌガーのお菓子だって? ぼく食べられないし・・・
閑話休題
昨夜はカレーを作りました。私のは極めてオーソドックスなカレーで、具は、牛肉の切り落とし、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、マッシュルームです。ただし、今回は初の試みとしてシメジを入れてみました。美味しいです なお、カレー皿はその昔、ミスター・ドーナッツでもらったライオンの顔を型取ったお皿です。ご飯の中央がライオンの鼻になっているのが分かりますか
ところで、カレーというと向田邦子のエッセイ集「父の詫び状」に収録された「昔カレー」を思い出します。彼女は書きます
「カレーライスとライスカレーの区別は何だろう。カレーとライスが別の容器で出てくるのがカレーライス。ごはんの上にかけてあるのがライスカレーだという説があるが、私は違う 金を払って、おもてで食べるのがカレーライス。自分の家で食べるのがライスカレーである。厳密にいえば、子供の日に食べた、母の作ったうどん粉のいっぱい入ったのが、ライスカレーなのだ」
つたない記憶によると、私が子供の時に家で食べたカレーも「うどん粉いっぱいの」こってりしたカレーだったように思います。それにしても、向田邦子のエッセイは素晴らしい
も一度、閑話休題
「深代惇郎の天声人語」(朝日文庫)を読み終わりました 深代惇郎は1929年東京生まれ。東大法学部卒業後、53年に朝日新聞社入社。ロンドン、ニューヨーク各特派員、ヨーロッパ総局長などを経て、73年に論説委員となる。同年2月15日から75年11月11日、入院するまで朝日新聞1面コラム「天声人語」を執筆、同年12月17日に急逝骨髄性白血病のため死去。享年46.
このコラムが書かれたのは、私が社会人になる前後の時期に当たります。当時から私は朝日新聞の読者でしたが、読ませるコラムの書き手として深代惇郎は新聞紙上で最高のコラムニストでしょう。ズバリとモノを言って、それでいてウィットに富んだ文章は誰にもまねのできない境地に達していました
例えば昭和49年4月18日の「天声人語」は”男と女”を取り上げていますが、最後のところで次のように書いています
「ドイツでは百キロ走りつづけた女性がいたそうだ。スピードを問題にしなければ女の方が長時間、長距離を走り続けることができるらしい 威勢よくダッシュして、やがてへばってしまう男をゆっくり抜いていく。男は最初に勝負し、女は最後に勝負するということか
」
この短い文章には、正確な起承転結はないけれど、独特のリズム感があります そして、最後のフレーズで思わずニヤリとします
また、昭和50年4月10日の「天声人語」は”言葉遊び”を取り上げていますが、次のように書いています
「戦争中に『足らぬ足らぬは工夫が足らぬ』というポスターがあった。『工夫』の『工』を✖で消した人がいたそうだ。笑いのなかにほろ苦さ、もの悲しさがこもっている。『せいたくは敵だ』という標語には、『敵』の上に『素』という一字が書き加えられた。こうした言葉遊びは、当時の庶民感情を伝えて歴史に残っている」
ちょっとニュアンスが違うかも知れないけれど、日陰者のような存在に光を当てるという意味で『ゴミ箱』を『護美箱』と書くことも一種の言葉遊びでしょう
昭和49年1月15日の成人の日の「天声人語」は次のように書いています
「二十歳とはどんな年かと聞かれて、そう、ピカソが個展を開き『青の時代』が始まった。勝海舟は免許皆伝の剣客になった。ハンブルクの歌劇場でヘンデルは指揮者をやっていたなどと答えると、『しらけちゃうな』といっせいに反発を受ける・・・・七十四歳まで生きた孔子は生涯を顧みて、十五歳を志学、三十歳を而立、四十歳を不惑、五十歳を知命、六十歳を耳順、七十歳を従心の年といった。二十歳が抜けているのは、孔子さまでもそのころを一言でいうのが難しかったのかも知れぬ」
こういう文章を読むと、筆者がいかに知識人であるかが窺えます。最後の言葉が効いています 美術、音楽、文学、歴史・・・”文化”全般に通じたコラムニストと言うべきでしょう
以上はこの本のほんの一部にすぎません 全体を「世相」「社会」「政治」「経済」「若者」「戦争」「国際」「日本と日本人」「人」「人生」「文化」「自然」「歴史」のテーマで分けて編纂されています。530ページのエッセイ集は読みごたえがあります。いい文章に接したい人にお勧めします
最後の、閑話休題
コンサート会場入口で配られるチラシの中から比較的安価なコンサートを順不同でご紹介します 最初は3月25日と26日に川崎と池袋で開かれる「音楽大学フェスティバル オーケストラ」コンサートです
プログラムは①チャイコフスキー「交響曲第5番」、②ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」で、尾高忠明が音楽大学の選抜メンバーを指揮します。チケット代はS席2,000円、A席1,500円です
次のコンサートは2月11日にティアラこうとうで開かれる東京シティ・フィルの公演で、プログラムは①バルトーク「ヴァイオリン協奏曲第2番」、②プロコフィエフ「交響曲第5番」です。①のヴァイオリン独奏は会田莉凡(りぼん)、指揮は高関健です これは若手のヴァイオリニストの中で私が注目している会田莉凡さんの演奏が聴きものです。S席3,700円、A席3,000円、B席2,300円です
次は1月27日に紀尾井ホールで開かれる「KSTメンバーによるモーツアルトの室内楽」コンサートです KSTというのはキオイ・シンフォ二エッタ・トウキョウの略です。オール・モーツアルト・プログラムで①ディヴェルティメント第7番K205、②同第11番K251、③カッサシオンK63、④同K99です。チケット代はS席5,000円、A席3,500円です。この日はモーツアルトの誕生日です(1756年1月27日)
次は3月13日に東京オペラシティコンサートホールで開かれる「東日本大震災復興支援チャリティコンサート」です バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲」ほかが演奏されます。チケット代は全席指定5000円です
最後は1月5日北とぴあ さくらホールで開かれる東京ニューシティ管弦楽団の「ニューイヤーコンサート」です S席5,000円、A席4,000円、B席3,000円、C席2,000円です
以上のコンサートはほとんど他のコンサートの予定が入っていて行けません。どなたか行ってください