21日(土)。わが家に来てから420日目を迎え、しばし思案にふけっているように見えるモコタロです
おしっこだよ ただ今 しっこー猶予中!
閑話休題
昨夕、上野の東京文化会館小ホールで、佐藤久成ヴァイオリン・リサイタルを聴きました 音楽評論家、宇野功芳氏の企画による第5弾(最終回)ですが、私が佐藤久成を聴くのはこれが2回目です。今回はオール・ベートーヴェン・プログラムで、①ヴァイオリン・ソナタ第8番ト長調、②同・第7番ハ短調、③同・第9番イ長調”クロイツェル”で、ピアノは杉谷昭子です
自席はG列27番、センター右ブロック右通路側です。会場は8割方埋まっているでしょうか 佐藤久成が、紫を基調とする鮮やかなドレスを身にまとった杉谷昭子とともに登場します
顔つきが、かつて阪神タイガースが優勝した時代に活躍した赤星選手にちょっと似ています
さっそくソナタ第8番の演奏に入りますが、この人の演奏姿を見ていると、自信に満ち満ちています 演奏を聴いていると、決して美しい音を聴いてもらおうという意識を感じさせません。どちらかと言えば、ぶっきらぼうな感じでスイスイと音楽を進めます
「おれのベートーヴェンはこうだ
」とでも言いたげな表情で、滑らかに演奏するよりはスタッカート気味に演奏します。アンネ・ゾフィー・ムターの対極にある演奏です。これは第7番でも、第9番”クロイツェル・ソナタ”でも同様です
彼はヴァイオリンを弾きながら半径1メートル以内をよく動き回ります フレーズを弾き終わると、会場の方を向いて「どんなもんだい、おれの演奏は?」と自慢げに問いかけるような仕草を見せます
まるで客席との対話を求めながら演奏しているように見えます。そして、明らかに演奏することを楽しんでいます
例えが適切かどうか分かりませんが、大道芸人がヴァイオリニストになって舞台の上でヴァイオリンの腕前を披露しているような感じです 誤解しないでいただきたいのは、これは否定的に言っているのではありません。なぜなら、彼の演奏は超個性的で、べらぼうに上手いからです
こんな個性が強く出た演奏は今の時代、ほかに見い出せないでしょう
彼の演奏が良いと思う人はリピーターになるだろうし、嫌いだと思う人は演奏の途中で帰るでしょう それほど評価が分かれる演奏家だと思います。没個性の時代、こういう演奏家が熱望されているのだと思います
2人はアンコールにエルガーの「愛のあいさつ」ほか2曲を演奏しましたが、これはベートーヴェンとは違って、極めてロマンティックで濃厚な演奏でした どっちが本当の佐藤久成なのか、どっちも本当なのかもしれません
も一度、閑話休題
昨夕は、私がコンサートで、娘が帰宅が遅いというので、深夜に帰ってくる息子のために夕食を作ってから出かけました メニューは、ポーク・ソテー、野菜サラダ、水餃子とエノキだけのスープです。ポーク・ソテーに添えた人参とジャガイモは皮付きで、ジャガイモの切れ目にバターを挟みました。夕食を用意する時は必ずと言ってもよいほど野菜サラダを作ります。私のこだわりと言っても良いかもしれません
スープは水餃子だけでは何となく物足りないので、思い付きでエノキだけを入れてみたのですが、味がマイルドになりました