28日(土)。わが家に来てから427日目を迎えたモコタロです
ご主人は久々にゲージュツを狙ってるな
閑話休題
昨日、池袋の新文芸坐で高倉健一周忌特集の最終回「ブラック・レイン」と「四十七人の刺客」を観ました 「ブラック・レイン」はリドリー・スコット監督による1989年制作映画です
大阪空港で凶悪犯・佐藤(松田優作)を日本の警察に引き渡すことに失敗したアメリカの刑事ニック(マイケル・ダグラス)とチャーリー(アンディ・ガルシア)は、大阪府警の刑事・松本(高倉健)を強引に仲間に引き入れて佐藤の逮捕に向け全力を傾ける。佐藤の背後には偽札の原板をめぐるヤクザ同士の抗争があった
アメリカ映画なので仕方ないのですが、主演はマイケル・ダグラスです。高倉健は縦割り社会の典型的な組織・大阪府警の堅物刑事として共演しています
最初は上司の命令に逆らえない松本刑事は、事件の真相が明らかになるに連れて、ニックに共感し共同捜査に巻き込まれていきますが、高倉健は翻弄される一介の刑事を好演しています。この映画では悪役・佐藤を演じた松田優作の迫力に圧倒されました
この映画での”見もの”は、松本刑事が大阪のクラブでチャーリーと一緒に歌うレイ・チャールズです どうしてどうして、高倉健は歌が上手い
2本目の「四十七人の刺客」は市川崑監督による1994年制作映画です。タイトルからも分かるように「忠臣蔵」を題材にしています 高倉健のちょんまげ姿を初めて見ましたが、この人はどんな格好をしていても様になります
池宮彰一郎原作によるこの映画の面白いところは、「忠臣蔵」を情報戦として捉えているところです
城内で吉良上野介に対し”刃傷に及んだ”浅野内匠頭に切腹を命じ、赤穂藩を取り潰した幕府を、赤穂藩の大石内蔵助(高倉健)は仇討ちによって面目を叩き潰そうとする 一方、米沢藩江戸家老・色部又四郎(中井貴一)は、吉良上野介(西村晃)を守ることにより幕府の権勢を維持しようと、大石らの反逆を阻止しようとする。この映画は、この二人の謀略戦を中心に描いたものです
面白いのは、浅野内匠頭が吉良上野介に対して”刃傷(にんじょう)に及んだ”理由が不明な中で、大石内蔵助は吉良の屋敷に討ち入りするまでの間に、市中に金を配って浅野の信用を失墜させるような噂を流したり、大石らが浅野の屋敷に奇襲をかけるのではないかと噂を流して警備陣を不安に貶め疲労困憊させたりと、情報戦を仕掛けたことです。したたかな大石内蔵助が描かれています
この映画では、大石と一文字屋の娘・かるとの恋も描かれていますが、かるを演じた宮沢りえが若く美しく新鮮でした
も一度、閑話休題
来年2月開催のコンサートのチケットを4枚買いました 1枚目は2月5日(金)午後2時から すみだトリフォニーホールで開かれる新日本フィル「新クラシックへの扉~R.シュトラウス&シューマン、揺れ動く光と影」公演です
プログラムは①R.シュトラウス「クラリネットとファゴットのための二重コンチェルティーノ」、②シューマン「交響曲第2番ハ長調」です。①のクラリネット独奏は重松希巳江、ファゴット独奏は河村幹子、指揮はフィリップ・フォン・シュタインネッカーです。2人の首席演奏者の技に期待します
2枚目は2月6日(土)午後3時から東京芸術劇場で開かれるクラシカル・プレイヤーズ東京のコンサートで、プログラムは①メンデルスゾーン「序曲”フィンガルの洞窟”」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第17番ト長調K453」、③メンデルスゾーン「交響曲第3番イ短調”スコットランド”」です ②のフォルテピアノ独奏は上原彩子、指揮は有田正広です。クラシカル・プレイヤーズ東京は、言わずと知れた古楽器演奏集団です。ソロ・コンサートマスターは新日本フィルのコンマスでもある豊嶋泰嗣です
3枚目は2月8日(月)午後7時からサントリーホールで開かれる「浜松国際ピアノアカデミー 第20回開催記念コンサート」です プログラムは①モーツアルト「ピアノ・ソナタ第12番K332」(P:河村尚子)、②ラフマニノフ「前奏曲ト長調」(上原彩子)、③同「ピアノ・ソナタ第2番」(同)、④ショパン「ピアノ・ソナタ第2番」(チョ・ソンジン)、⑤モーツアルト「2台のピアノのためのピアノ・ソナタK448」(上原彩子、河村尚子)⑥ラフマニノフ「6手のためのワルツとロマンス」(上原彩子、河村尚子、チョ・ソンジン)です
4枚目は2月11日(木・祝)午後3時から東京藝術大学奏楽堂で開かれる「東京藝大チェンバーオーケストラ第26回定期演奏会」です プログラムは①メンデルスゾーン「弦楽のためのシンフォニアより」、②モーツアルト「フルート協奏曲第1番k.313」、③メンデルスゾーン「交響曲第4番”イタリア”」です
②のフルート独奏は高木綾子、指揮者なしで演奏します