25日(水)。わが家に来てから424日目を迎え、どうしても屋根のあるスペースで暮らしたいと思うモコタロです
君も入れよ ちょっと窮屈だけど ヤーネーなんて言わないでさ
閑話休題
昨夕は、和食の定番”筑前煮”に挑戦しました。その昔は自己流で市販の”だしの素”をベースに適当に作っていたのですが、今回は初めて料理本を見ながら”基本に忠実に”作りました 材料のうち きぬさや が売っていなかったのでスナック・エンドウで代用しました
あとはいつも通り野菜サラダとごはんと味噌汁ですが、味噌汁はジャガイモをスライスしただけです。半分は溶けましたが、これが美味しいのです。結構好きです
さて、娘が帰ってきたのでさっそく一緒に食べましたが、しばし沈黙しています。何かあるな、と思っていると、「鶏肉が1つしか入っていないんですけど」と言います。お皿に盛りつける時にどうやら鶏肉だけが偏ってしまったようです。今回の教訓は”料理は盛り付けが終わるまで続く”ということです
も一度、閑話休題
昨日、早稲田松竹で是枝裕和監督映画「海街diary」と「歩いても歩いても」の2本立てを観ました
「海街diary」(2015年制作)は、長女(綾瀬はるか)、次女(長澤まさみ)、三女(夏帆)の住む古い一軒屋に腹違いの妹(広瀬すず)が同居することになったことから生じる、四姉妹の心の交流や葛藤を描いた作品です
しっかり者の長女、唯我独尊の次女、自由気ままな三女、中学生なのにしっかりしている腹違いの妹を、それぞれの女優が”適材適所”と言いたくなるほどぴったりの役柄を演じています また、この物語は長女と、離れて暮らす母親との葛藤の物語でもあるのですが、二人が対立する時のおばあちゃん役の樹木希林の演技は素晴らしいですね
「はい、その話はそれでおしまい
」で否応なしに決着をつけてしまうのですから
女ばかりの三姉妹、あるいは四姉妹というのは実際どうなんでしょうか 女同士であることから、たぶんお互いライバルでもあるのではないか、と思ったりしますが
さて2本目は「歩いても歩いても」(2007年)です 医者の家に生まれた長男は、15年前に人を助けたことによって死んでしまい、次男は親の家業を継がず生活が不安定な絵の修復師で生計を立てています。物語は、父親と次男との心の葛藤を軸に、死んだ長男のことがいつまでも忘れられない母親の心の動きが描かれています
頑固な父親(原田芳雄)、母親(樹木希林)と次男(阿部寛)、その妻(夏川結衣)が中心となって物語を紡いでいきますが、この映画でも樹木希林の演技が光っています この人は別格です。一言でいえば”演技とは思えない演技”によって、自然体でその役柄を演じることが出来る人です
もう一人、味のある演技をしていた人がいます。それは次男の妹役(2人の子持ち)のYOUです。あの独特の甘ったるい語り口で軽妙な会話を展開します
さて、このタイトルから思い浮かべたのは1970年ごろに流行った いしだあゆみの「ブルーライト横浜」でした 『街の明かりがとてもきれいね ヨコハマ ブルーライト ヨコハマ あなたと二人 幸せよ』という出だしです
映画では、母親が父親に内緒でこっそり聴いていた曲として「ブルーライト横浜」がEPレコードで再生されます
このエピソードで、次男が 子連れで結婚した妻に「君にも、こっそり聴いている曲があるのか?」と訊くと、妻は「内緒
」と答えて教えてくれません。次男は「女は怖いなあ
」と言います。すると妻は「そうよ、女は怖いのよ
」と答えます。深いですね
だれも知らない その人だけの曲ってあるんでしょうね 例えば、「私が死んだら、この曲を流してほしい」というような とっておきの曲が
「私のお葬式にはマスカー二の『カヴァレリア・ルスティカーナ』の間奏曲を流してほしい」という人を知っていますが、美しい曲ですね 気持ちはよく分かります。私の場合はモーツアルトか、マーラーか、ベートーヴェンか、ブラームスか、バッハか・・・・とても絞れ切れません
遅くとも死ぬ前に決めておこうと思います。ただ残念なのは、いくら頑張っても本人は聴くことが出来ないことです