人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパン「カンタータBWV80,79,192」他を聴く~ルターの宗教改革500周年に因んだ曲を演奏

2017年11月01日 07時57分01秒 | 日記

11月1日(水).わが家に来てから今日で1127日目を迎え,ワイン輸入販売業のGTがトランプ米大統領の親族がオーナーを務める「トランプ・ワイナリー」で醸造したワインを日本で販売するが,店頭での想定価格は1万260円で,大統領の来日に合わせ11月から店頭に並ぶ見通しである というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

               1万260円ってフェイクじゃね? いったい誰が買うのかいな? 安倍一族は買うな

 

                                    

  

昨日,夕食に「鶏のトマト煮」「生野菜サラダ」「海老入り団子,チンゲン菜,タケノコのスープ」を作りました   「鶏の~」は娘のリクエストです.何回か作ったのでコツが分かってきました

 

     

 

                                           

 

昨夕,東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの第125回定期演奏会を聴きました   プログラムは①バッハ:カンタータ第79番「主なる神は,太陽にして楯なり BWV.79」,②同:カンタータ第80番「我らの神こそ,堅き砦 BWV80」,③同:カンタータ第192番「いざ,すべての者よ,神に感謝せよ BWV192」ほかです

今からちょうど500年前の1517年10月31日,マルティン・ルターは,ローマ・カトリック教会による「免罪符」販売と涜職に抗議する「95か条の論題」を発表,これが大きな反響を呼び,本格的な宗教改革が始まりました   この日のコンサートは「宗教改革」500周年を記念して,ルターのテーマソングとして名高い「われらが神こそ,堅き砦」を中心に,歴史を振り返りながら演奏するものです

出演は,ソプラノ=ハナ・プラシコヴァ,アルト=クリント・ファン・デア・リンデ,テノール=櫻田亮,バス=ドミニク・ヴェルナー,オルガン独奏=鈴木優人,合唱・管弦楽=バッハ・コレギウム・ジャパン,指揮=鈴木雅明です

 

     

 

2階正面バルコニーに合唱メンバーが男女各8名登場し,オルガンの鈴木優人を中心に左右に分かれてスタンバイします   鈴木雅明は2階を見上げながら1階ステージで指揮をとります

まず最初に,マルティン・ルター(1483-1546)のコラール「我らの神こそ,堅き砦」をオルガンの伴奏により合唱が歌います   そして,ルターの後に同じタイトル=「我らの神こそ,堅き砦」の曲を作曲した作曲家の作品が次の順に演奏されました

1.マルティン・アグリコラ(1486-1556)二重唱

2.ヨハン・ヴァルター(1496-1570)合唱

3.ディートリヒ・ブクスフーデ(1637-1707)オルガン独奏

4.ヨハン・ヘルマン・シャイン(1586-1630)二重唱

5.セトゥス・カルヴィジウス(1556-1615)三重唱

6.ミハエル・プレトリス(1571-1621)三重唱

7.ハンス・レオ・ハスラー(1564-1612)合唱

8.ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)BWV720 オルガン独奏

9.       同              BWV80b/1 合唱

これから分かるように,「我らの神こそ,堅き砦」はルターのオリジナル曲からバッハの作品に至るまで約200年の変遷があったことになります

次に合唱メンバーが1階ステージに移り,コンマスの若松夏美はじめ管弦楽のメンバーも登場し,スタンバイします

鈴木雅明の指揮で,カンタータ第79番「主なる神は,太陽にして楯なり BWV79」の演奏に入ります   BCJ常連のプラハ出身のハナ・プラシコヴァはいつ聴いてもノン・ヴィブラートの美しい声です   同じく常連のドミニク・ヴェルナーもいつもの軽快なバスを聴かせてくれます   櫻田亮もすっかりB.C.Jのテノールの顔になりました   カウンターテナーのクリント・ファン・デア・リンデは初めて聴きましたが,どちらかというと低いカウンターテナーです

この曲はホルンとティンパニが入りますが,この2つの楽器が加わると明るく祝祭的な曲想になります   オーボエの三宮正満,フルートの菅きよみ,前田りり子,ファゴットの堂阪清高といった木管楽器のレギュラーメンバーは完璧です   この春,読売日響を卒業したヴィオローネ(コントラバス)の西澤誠治はB.C.Jで第二の人生を送ることにしたのでしょうか

休憩後は,最初に鈴木優人のオルガン独奏でバッハ「いざ,すべての者よ,神に感謝せよ BWV657」が演奏され,次いでオーケストラと合唱で「いざ,すべての者よ,神に感謝せよ BWV192」が演奏されます

ここでフルートの二人が退場し,代わりにオーボエ・ダガッチャ(長いオーボエを真ん中で90度折り曲げたような形の楽器)が入ります   そして最後の曲,カンタータ第80番「我らの神こそ,堅き砦 BWV80」の演奏に入ります   オーボエの三宮正満はオーボエとオーボエ・ダガッチャを吹き分けます.見事な演奏としか言いようがありません  

何よりも合唱が素晴らしい   彼らがヨーロッパ公演に出ると,現地の評論家が「完璧なドイツ語」に驚くそうですが,一人一人のレヴェルが高い証拠でしょう

私は2000年からB.C.Jの定期会員になっていますが,いろいろなオーケストラがある中で,コンマスだけでなく,楽員が入場する時に必ず拍手が起こるのはこのバッハ・コレギウム・ジャパンだけです   拍手は楽員が配置につくまで続きます.その後,合唱団が入場するとさらに拍手が増し,指揮者の鈴木雅明が登場すると最高潮に達します   世界に通用する数少ない古楽器演奏プロ集団であるB.C.Jに敬意を払っている証左だと思います

 

     

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする