23日(木・祝).わが家に来てから今日で1149日目を迎え,東芝が米ニューヨーク市の繁華街「タイムズスクエア」の著名ビルで実施していた広告活動を2018年前半で打ち切ると決め,フジテレビ系人気アニメ「サザエさん」,TBS系の看板番組「日曜劇場」のスポンサーも来年3月をもって降板すると決定した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
「ひかるひかる東芝 まわるまわる東芝」は首が回らなくなっちゃったんだね
昨日,夕食に「豚バラこんにゃく」「生野菜とタコのサラダ」「えびダンゴ,シメジ,チンゲン菜のスープ」を作りました 「豚バラ~」は凄く美味しくできました
昨夕,北とぴあ さくらホールで「ベートーヴェン,シューマン,ショパンが愛したピアノたち~3台のフォルテピアノで聴く贅沢な夜」公演を聴きました プログラムは①モーツアルト「フランスの歌『ああ,お母さま聴いてちょうだい』による12の変奏曲K.265」,②ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ『月光』」,③シューベルト「ます」「セレナード」「音楽によせて」,④メンデルスゾーン「歌の翼に」「春の想い」,⑤シューマン「献呈」「僕は夢の中で泣いた」「ぼくの美しい星」,⑥同「パピヨン」,⑦ショパン「ピアノ・ソナタ第2番『葬送』」です
フォルテピアノの演奏家として有名な小倉喜久子さんが,ヴァルター,シュトライヒャ―,プレイエルを弾き分け,③~⑤は小倉さんの伴奏でテノールのルーファス・ミュラーが歌います
会場の「北とぴあ さくらホール」は巣鴨の自宅から都電で4つ目の王子駅で降りて徒歩2分.ドア・ツゥー・ドアで20数分です 文京シビックホールと同じくらい,わが家から最も近いコンサート・ホールかも知れません
自席は1階I列16番,左ブロック右から2つ目です.会場はほぼ満席です 在京オケの定期演奏会とはまったく違う聴衆だと直感します
おそらく北区を中心とする地元の皆さんだと思われますが,これはある意味素晴らしいことです
ステージ上には3台のフォルテピアノが並んでいます(下のチラシ参照).中央には最初に弾くヴァルター製のフォルテピアノがスタンバイします
小倉さんが登場し,最初にモーツアルト「フランスの歌『ああ,お母さま聞いてちょうだい』による12の変奏曲K.265」(いわゆる「キラキラ星変奏曲」)を演奏します 1795年製のヴァルターのレプリカ(復元楽器)による演奏ですが,音としてはチェンバロに近い音色です
演奏後,ヴァルターはモーツアルトやベートーヴェンに支持された18世紀末のウィーンで最も人気のあったピアノフォルテで,軽いタッチが特徴である旨を説明します
次いで,膝レバーにより音色を変化させる「モデラート」を使用する曲として,ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ『月光』」を演奏します 「モデラート」による奏法は弦とハンマーの間に薄い布を挟み込むことによってソフトな音色になります
そのような解説を聴いてから演奏を聴くと,私のような素人はなるほどと思います
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次にフォルテピアノが1845年製のシュトライヒャ―(本物)に代わり,ドイツ系イギリス人のテノール歌手,ルーファス・ミュラーを迎えて歌曲が歌われます プログラム冊子掲載のプロフィールによると,バッハの宗教曲などで絶賛されているテノール歌手のようです
まさにイギリス紳士といった風情のミュラーが歌うのは,シューベルト「ます」「セレナード」「音楽によせて」,メンデルスゾーン「歌の翼に」「春の想い」,シューマン「献呈」「僕は夢の中で泣いた」「ぼくの美しい星」です
後半に至って高音部が若干苦しいところもありましたが,全体的には説得力のある歌唱でした
小倉さんの説明によると,シュトライヒャ―は19世紀のウィーンを代表するピアノ製作者で,ドイツ・ロマン派の作曲家=シューベルト,メンデルスゾーン,シューマンなどと深い関係があったとのことです
プログラム後半は楽器がプレイエルに代わり,最初にシューマンの「パピヨン」が演奏されます この曲は1829~32年に作曲された12曲の小品から成る作品です
プレイエルになると音色が現代のピアノに近くなっています
最後にプレイエルでショパン「ピアノ・ソナタ第2番『葬送』」が演奏されました この曲を聴きながら,ショパンはこういう音色で作曲したんだな,と思いました
アンコールは,再度ルーファス・ミュラーを迎え,ショパンの女弟子ポーリーヌ・ヴィアルドがショパンのマズルカを編曲した「愛の嘆き」を,次いでシューベルトの「アヴェ・マリア」を歌い喝さいを浴びました
この日の公演は,一種のレクチャー・コンサートでしたが,こういう企画はもっとやって欲しいと思います