人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ユベール・スダーン+フランク・ブラレイ+東響でダンディ「フランス山人の歌による交響曲」,ドヴォルザーク「交響曲第9番”新世界より”」他を聴く

2017年11月15日 07時50分43秒 | 日記

15日(水).わが家に来てから今日で1141日目を迎え,サッカーのワールドカップ「ロシア大会欧州予選プレーオフ」,イタリアのミラノでイタリア対スウェーデンの第2戦が行われ,前回まで14大会連続出場で優勝4度の実績をもつイタリアが敗退し,60年ぶりにW杯出場を逃した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       ワールドカップだけが人生じゃないよ ワンカップ大関を飲んで居直ろうぜ!

 

 

                                           

 

昨日,夕食に「クリームシチュー」と「生野菜と生ハムのサラダ」を作りました   寒い日は胡椒を振ったシチューに限ります

 

     

 

                                            

 

昨夕,サントリーホールで東京交響楽団の第655回定期演奏会を聴きました   プログラムは①レーガー「ベックリンによる4つの音詩」,②ダンディ「フランス山人の歌による交響曲」,③ドヴォルザーク「交響曲第9番ホ短調”新世界より”」です   ②のピアノ独奏はフランク・ブラレイ,指揮はユベール・スダーンです

 

     

 

オケはいつもの東響の編成で,ヴァイオリン・セクションは左サイドに固まります.コンマスはグレヴ・二キティンです

私は秋山和慶氏からユベール・スダーン,そして現在のジョナサン・ノットに至るまで,東京交響楽団の音楽監督は3人とも好きです.それが定期会員を続けている理由とも言えます

1曲目はレーガー「ベックリンによる4つの音詩」です   スイスの画家ベックリンの絵画からインスピレーションを受けた曲です.つい先週,上岡敏之+新日本フィルの演奏で聴いたばかりです   第1曲「ヴァイオリンを弾く隠者」,第2曲「波間の戯れ」,第3曲「死の島」,第4曲「バッカナール」の4つの曲から成ります

スダーンのタクトで第1曲「ヴァイオリンを弾く隠者」の演奏に入ります   この曲ではコンマスのヴァイオリン・ソロが活躍しますが,二キティンの演奏は抒情的で聴かせます   第3曲「死の島」は,まるでインディー・ジョーンズが髑髏島に上陸した時に流れる音楽のような不気味さを感じます   第4曲「バッカナール」はお酒を飲んでの大騒ぎのようです

否が応でも先週の上岡+新日本フィルの演奏と比較することになりますが,全体を通して聴いた印象は,上岡+新日本フィルがどちらかと言えば水彩画で描くサッパリ系だとすれば,スダーン+東響は油絵で描くこってり系とでも言えるでしょうか

ピアノがステージ中央に移動し,2曲目のヴァンサン・ダンディ「フランス山人の歌による交響曲」に備えます   この曲は北フランス山岳地帯セヴェンヌ地方の民謡に基づくピアノ付き交響曲です

確かクララ・ハスキルがピアノを弾いたCDを持っていたはずですが,例によって見つからず予習できませんでした   したがってほとんど初めて聴くのと同じようなものでした   第1楽章「きわめて遅く~適度にいきいきと」,第2楽章「きわめて穏やかに,しかし遅くなく」,第3楽章「いきいきと」の3楽章から成ります

1991年のエリーザベト王妃国際コンクールの優勝者フランク・ブラレイがスダーンとともに登場,ピアノに向かいます   ブラレイは楽譜を見ながら演奏します.滅多に演奏する機会のない曲だからでしょう   第1楽章はイングリッシュ・ホルンがノスタルジーに満ちた民謡主題を奏でますが,この演奏が素晴らしい   第2楽章ではピアノと管弦楽との対話が楽しく聴けますが,甲藤さちのフルートが冴えています   第3楽章は目まぐるしい曲想で始まり,民族音楽のような曲想が展開します   全体的にはダンディの師であるセザール・フランクの「循環形式」を継承した曲想が印象的です

ブラレイはアンコールにドビュッシー「前奏曲第1集」から第6曲「雪の上の足跡」を静かに演奏し,クールダウンを図りました

 

     

 

プログラム後半はドヴォルザーク「交響曲第9番ホ短調”新世界より”」です   あまりにも有名なこの曲は,ドヴォルザークがアメリカのナショナル音楽院の院長として活躍していた頃にニューヨークで作曲されました   第2楽章と第3楽章では,アメリカの詩人ヘンリー・ロングフェローがアメリカ先住民の伝説に基づいて書いた「ハイアワサの歌」が使われています

スダーンのタクトで第1楽章に入りますが,この楽章ではフルートの甲藤さち,オーボエの荒絵理子,ファゴットの福士マリ子の演奏が冴えていました   第2楽章では冒頭イングリッシュ・ホルンによって有名なメロディー(遠き空に陽は落ちて~)が奏でられますが,最上峰行の演奏がしみじみと良い演奏でした   第4楽章ではフルートに加え,エマニュエル・ヌヴ―のクラリネットが冴えていました

10年間東響の音楽監督を務めたユベール・スダーンは,どちらかというとゆったりとしたテンポで音楽を進めます   そうかと思えば速めのテンポで畳みかけたりします   私が一番印象に残っているのは数年前に展開したシューベルトの交響曲全曲演奏会です   大谷康子さんをコンマスに迎え,とくに第3番,第4番といった若い番号の交響曲が忘れられない名演でした

ところで,最近チェロの樋口康世さんの姿を見かけませんが,どうしているのでしょうか

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする