9日(金)。わが家に来てから今日で1227日目を迎え、江崎鉄麿沖縄・北方相が7日の衆院予算委員会で、同日の「北方領土の日」を「沖縄北方の日」と言い間違えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
安倍内閣の閣僚人事の一部は 不適材不適所 だということが良く分かる発言だな
昨日、夕食に「ニラのスタミナ丼」「生野菜とタコとツナのサラダ」「ウインナとエノキダケとチンゲン菜のスープ」を作りました 「すた丼」は、大学院の卒論作成のため2日に一度程度しか家に帰らない息子の好みを忖度して作りましたが、今朝になっても 家に帰ってきません 前回作った時ニラが少なかったので今回は多めに入れましたが、上に乗せた卵黄が崩れてしまいインスタ映えしなくなったのが残念です
昨夕、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで東京シティ・フィルのコンサートを聴きました これは「2018都民芸術フェスティバル」参加公演で、プログラムは①ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」、③ブラームス「交響曲第1番ハ短調」です ②のピアノ独奏は桐榮哲也、指揮は常任指揮者・高関健です
オケの面々が配置に着きます。弦楽器は左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対向配置、いわば”高関シフト”です コンマスは戸澤哲夫さん
高関氏が登場し1曲目のドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」作品108の演奏に入ります
この曲はチェコの詩人カレル・ヤロミール・エルベンの詩集「民間伝承の花束」に収録された物語詩を基に書かれたとのことです この交響詩の内容は、「騒ぐ息子をなだめるために『真昼の魔女を呼ぶ』と言うと、小さな魔女が現れて踊り出すが 教会の鐘とともに消えてしまう。しかし、父親が家に帰ると妻と息子が倒れていて、妻は生き返るが息子は息を引き取る」という内容です
フルート、ファゴット、クラリネットといった木管楽器を中心に昔話の世界を彩っていきます 15分程度の短い曲ですが、色彩感溢れる音の物語を堪能しました
2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」です コントラバスが舞台左サイドにスタンバイしているため、右サイドに置かれていたグランド・ピアノがセンターに運ばれます
ラフマニノフは1892年にモスクワ音楽院作曲課を首席で卒業したものの、1897年に行われた交響曲第1番の初演が失敗に終わり、それがトラウマになり作曲活動に集中できなくなってしまいました いわゆる「スランプ」ですね。その後、1900年の春に精神科医ニコライ・ダーリ博士の催眠療法を受けたのをきっかけに、彼は自信を取り戻し 再び作曲に挑んだのがこの「ピアノ協奏曲第2番ハ短調」でした 1901年10月に開かれた初演コンサートではラフマニノフ自身がピアノを弾き、大成功を納めたことから自信を取り戻したと言われています この曲は第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ・ソステヌート」、第3楽章「アレグロ・スケルツァンド」の3楽章から成ります
ピアノ独奏の桐榮哲也(とぅえい てつや)が指揮者と共に登場します。桐榮氏は桐朋学園を経て、ベルリン芸術大学を卒業。パリ・エコールノルマル音楽院で学んだとのことで、内外のコンクールに入賞しています
第1楽章は独奏ピアノが鐘の音を模した和音により開始され、次いでオーケストラが第一主題を力強く演奏します 第1ヴァイオリンにチェロがかぶさって聴こえてくる厚みのある美しい音にビックリしました シティ・フィルの弦楽器の素晴らしさを再認識した瞬間でした
高関健氏の指揮で曲を聴いて いつも思うのは、「音楽と共に呼吸が出来る」ということです これは高関氏のテンポ設定が常に人間の自然な生理に呼応している証左だと思います 不思議にも、他の指揮者ではこういう風に感じることはあまりありません さらに、彼の指揮は演奏者にとってとても分かり易いのではないか、と感じます
第2楽章ではフルート(竹山愛さん?)の演奏が素晴らしかった 第3楽章のフィナーレはピアノとオケが渾然一体となって熱演を繰り広げ深い感動を呼びました
プログラム後半はブラームス「交響曲第1番ハ短調」です ブラームスにとってベートーヴェンの9つの交響曲は高く聳える山脈のような存在でした その山脈を超えるレヴェルの高い作品を完成させない限り 交響曲は世に出せないと思い込んでいたのです そんな真面目な性格のブラームスは、最初の交響曲を書くのに、構想から完成(1876年9月)まで20年余りの長い年月を要しました それだけに重厚で充実した作品となり、指揮者ハンス・フォン・ビューローは「この曲はベートーヴェンの第9交響曲に続く第10交響曲だ」と評したと言われています
この曲は第1楽章「ウン・ポコ・ソステヌート」、第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」、第3楽章「ウン・ポコ・アレグレット・エ・グラツィオーソ」、第4楽章「アダージョ~ピュウ・アンダンテ」の4楽章から成ります
第1楽章がティンパニの連打による序奏によって開始されます ティンパニから始まる曲というとベートーヴェンの「ヴァイオリン協奏曲」を思い出しますが、共に印象的な開始です この楽章と次の第2楽章では、特にオーボエの演奏が冴えていました また第2楽章の終盤ではコンマス戸澤氏のヴァイオリン独奏が聴かれますが、美しさの極みでした 第3楽章は管楽器と弦楽器の掛け合いが楽しく聴けました
私はこの曲で一番の聴きどころは第4楽章だと思っています 序奏の後半で長調に転じ、ホルンの牧歌的な演奏(「クララへの愛のあいさつ」)が高らかに奏でられますが、このホルンが素晴らしく、それを受け継ぐフルートがまた素晴らしく、背筋が寒くなるほどでした 次に弦楽器によって有名な第1主題が演奏されますが、高関氏は急にテンポを落として もったいぶったりせず、むしろオケに淡々と演奏することを求めていたのが良かったと思います フィナーレはシティ・フィル総力を挙げての渾身の演奏で、会場の温度を上昇させました
鳴りやまない拍手とブラボーに、アンコールとしてブラームス「ハンガリー舞曲第1番」をノリノリで演奏し、再度会場の温度を上昇させました