人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパン第128回定期演奏会を聴く~カンタータ「響け、歌よ、高らかに」BWV172、同「天の王よ、ようこそ」BWV182ほか~現代に息づくバッハを堪能する

2018年05月12日 08時14分51秒 | 日記

12日(土)。わが家に来てから今日で1318日目を迎え、大相撲の横綱 稀勢の里が13日に初日を迎える夏場所を休場することになったが、休場は7場所連続である というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       純国産力士には頑張ってほしいけど 帰省して里 に帰った方がいいかもしれないな

 

         

 

昨日、夕食に「ニラのスタミナ丼」「ニラ玉」「生野菜とアボカドのサラダ」「トマトと玉ねぎとベーコンのスープ」を作りました 2つが ニラと卵 を使う料理じゃん、と細かいことは言わないで

 

     

 

         

 

昨夕、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパンの第128回定期演奏会「祝祭のカンタータ」を聴きました プログラムはJ.S.バッハの①プレリュードとフーガBWV531、②カンタータ「天の王よ、ようこそ」BWV182、③同「天は笑い、地は歓喜せん」BWV31、④同「響け、歌よ、高らかに」BWV172です 出演は、ソプラノ=ジョアン・ラン、アルト=ダミアン・ギヨン、テノール=櫻田亮、バス=加来徹、①のオルガン独奏=鈴木優人、指揮=鈴木雅明です

J.S.バッハ(1685-1750)が約30年にわたりカントル(音楽監督)として活躍した街、ドイツのライプツィヒでは毎年バッハ音楽祭が開催されていますが、バッハ・コレギウム・ジャパンは バッハ生誕333周年に当たる今年の6月、2012年以来6年ぶりに同音楽祭に招かれ、バッハゆかりのライプツィヒ・聖トーマス教会でカンタータを演奏することになりました ガーディナー、トン・コープマン、ゲヴァントハウス管弦楽団など錚々たるアーティストたちと名を連ね、バッハの音楽を演奏します この日のコンサートは、同音楽祭で演奏するラインナップの中から選りすぐりのカンタータを演奏するという企画です

 

     

 

最初に鈴木優人がバッハ「プレリュードとフーガ ハ長調」BWV531を演奏しました   この曲はカンタータ第31番の冒頭ユニゾン主題を彷彿とされるペダル・ソロから始まることから選ばれたようです 演奏を聴く限り終始、祝祭感溢れる曲想でした

次の曲は、カンタータ「天の王よ、ようこそ」BWV182です 拍手の中、管弦楽とソリストを含むコーラスの面々が入場し配置につきます いつもと違い、ヴァイオリン2とヴィオラ1が右サイドに移り、ミニ対向配置のような形をとっています 管楽器は左サイドにリコーダー、右サイドにオーボエ、ファゴットが配置され、センターにオルガン、チェロ、ビオローネといった通奏低音がスタンバイします。コンミスは若松夏美さんです

後方に控える18人のコーラス陣を見ていて面白いことに気が付きました 左端のソプラノ歌手から右にいくにしたがって少しずつ頭が高くなっていき ジョアン・ランでピークに達し、その後はだんだん低くなり、まただんだん高くなり青木洋也でピークに達し、また だんだん低くなっていき・・・という具合に、18人で大きな波を描いているのです   しかし、これは音楽とは何の関係もありません  私の場合は、その光景に波長が合っただけの話です

カンタータですから、キリストを讃える歌が歌われるわけですが、ソリスト陣は好調です  ソリストに伴奏を付けるオーボエの三宮正満、リコーダーのアンドレアス・ベーレンも絶好調です

この曲はバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏によるCD(1996年4月録音)で予習しておきました


     


プログラム後半に入るに当たり、鈴木雅明氏がマイクを持って登場、今回のプログラムの趣旨について説明しました

「本日お届けするプログラムは、6月にライプツィヒで開かれる『バッハ音楽祭』で演奏する曲目から選んでいます この音楽祭は『カンタータ・リング』と称して、バッハのカンタータを2日間、48時間ぶっ通しで4つの団体が代わる代わる演奏し続けるという、マラソン・コンサートみたいなものです ガーディナー氏が企画したコンサートなので、さもありなんと思いますが、主宰者からはカンタータのほかにモテットも演奏するように言われています 次に演奏する2曲は、バッハが生まれる前の時代の作品ですが、2曲目などはモンテヴェルディを彷彿とさせる曲想です。それではお楽しみください

そして、ヤコブス・ガルス(1550-91)のモテット「アレルヤ。キリストよ、御身の復活に」と、マルティン・ロート(1580-1610)のモテット「主なる神にわれら絶え間なく喜び歌わん」を、通奏低音(オルガン、チェロ,ヴィオローネ)の伴奏によりコーラスが歌い上げました


     


オケが再び拡大します。右サイドにはナチュラル・トランペット3人、ティンパニ、オーボエ、ファゴットが控えます 今度はヴァイオリンとヴィオラは左サイドに固まっています

演奏するのはバッハのカンタータ「天は笑い、地は歓喜せん」BWV31です 「復活祭オラトリオ」を除けば、バッハの復活祭用のカンタータとして現存するのはBWV4とこのBWV31の2曲のみです。BWV31の初演はバッハが30歳になったばかりの1715年4月21日で、その後繰り返し再演されています 

この曲は冒頭 ナチュラルトランペットとティンパニにより華やかに幕が開きます トランペット奏者3人は右手にナチュラルトランペットを掲げ、左手を腰に当てて演奏します。そのカッコイイこと 現代の楽器のようにバルブがないので演奏は相当難しそうです 歌手陣はこの曲でも好調です

この曲はバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏によるCD(1997年6月録音)で予習しておきました


     


最後の曲は「響け、歌よ、高らかに」BWV172です この作品はクリスマス、復活祭と並ぶ教会暦の3大祝日、聖霊降臨祭のために書かれました 初演は1714年5月20日と考えられています。バッハはこの曲を好んでいたようで、1717年以降、1724年、1731年、その後も再演されたことが分っています

ここで、フラウト・トラヴェルソの鶴田洋子さんが加わります。この曲はこの日演奏された3つのカンタータの中では最も親しみやすく、心躍る曲想です ジョアン・ラン、ダミアン・ギヨン、櫻田亮、加来徹の歌手陣もこの曲において最高のパフォーマンスを発揮しました また、彼らに寄り添って演奏したリコーダーのアンドレアス・ベーレン、オーボエの三宮正満、トランペットのジャン=フランソワ・マドゥフ、杉村智大、斎藤秀範、フラウト・トラヴェルソの鶴田洋子らのパフォーマンスも特筆に値します そして、忘れてはならないのは透明感のある歌声、ドイツ人も驚くという正確なドイツ語で会場を圧倒するコーラス陣です コーラスで日本を代表する団体を2つ挙げろと言われたら、私は躊躇なく新国立劇場合唱団とこの B. C. J 合唱団を挙げるでしょう

この曲はバッハ・コレギウム・ジャパンの演奏によるCD(1997年7月録音)で予習しておきました


     

 

この日のコンサートは「祝祭のカンタータ」というテーマだけあって 明るく高揚感のある曲が揃いました   この日の演奏は、まさに「現代に息づくバッハ」を感じさせる素晴らしいパフォーマンスでした

「バッハのカンタータは沢山あってどれから聴けばいいか迷う」という人は、この日演奏された作品の中から1つを選んで聞いてみてはいかがでしょうか。私がお薦めするのは第172番です この曲に限らず、トランペットが入る曲は祝祭感溢れる曲想だと思って間違いありません いいじゃないですか。にわかクリスチャンと言われたって

 

     

 

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