人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

イラン・ヴォルコフ+河村尚子+読売日響でバーンスタイン:交響曲第2番「不安の時代」、ショスタコーヴィチ「交響曲第5番ニ短調」他を聴く ~爆演を展開 / フォーレ四重奏団のチケットを取る

2018年05月31日 07時53分15秒 | 日記

31日(木)。時の経つのは速いもので、今日で5月も終わりです 今年も残すところあと214日となりました

ということで、わが家に来てから今日で1337日目を迎え、30日に開かれたサッカーのロシア・ワールドカップへの国内最終戦で、西野朗 新監督率いる日本代表がガーナに0-2で完敗した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      大学のアメフト問題といい サッカーの惨敗といい 日本の球技界はどうなってんの 

 

         

 

昨日、夕食に「塩だれ豚丼」「生野菜と紋甲イカのサラダ」「トマトと椎茸のスープ」を作りました 「豚丼」はレシピにある長ネギに ニラを加えました

 

     

 

         

 

フォーレ四重奏団の2枚セット券を取りました 10月1日(月)と同5日(金)の両日で 会場はトッパンホールです   プログラムは 1日が①モーツアルト「ピアノ四重奏曲第1番K.478」、②メンデルスゾーン「ピアノ四重奏曲第2番」、③シューマン「ピアノ四重奏曲」で、5日が ①ラフマニノフ「絵画的練習曲集『音の絵』作品39~第2番、第6番、同・作品33~第7番」、②フォーレ「ピアノ四重奏曲第1番」、③ブラームス「ピアノ四重奏曲第1番」です

すでに会員先行発売で通路側をはじめ良い席は押さえられており、かろうじて1階前方の右サイドを押さえました 私は昨年までトッパンホールの会員だったのですが、会費がかかるので止めました フォーレ四重奏団の公演があるのがあらかじめ判っていたら継続していたのに、と残念に思います

 

     

 

         

 

昨夕、サントリーホールで読売日響第578回定期演奏会を聴きました プログラムは①プロコフィエフ「アメリカ序曲」、②バーンスタイン:交響曲第2番「不安の時代」、③ショスタコーヴィチ「交響曲5番ニ短調」です ②のピアノ独奏はミュンヘン国際コンクール第2位、クララ・ハスキル国際コンクール優勝の河村尚子、指揮はイスラエル出身で現在BBCスコティッシュ響の首席客員指揮者、イラン・ヴォルコフです

 

     

 

1曲目はプロコフィエフ(1891‐1953)の「アメリカ序曲」です この作品は、1926年にアメリカの自動演奏ピアノ製造会社のエオリアン社が、新社屋内のリサイタルホールのためにプロコフィエフに作曲を依頼したものです

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成です コンマスは長原幸太氏。第2ヴァイオリンのトップ瀧村依里さんの隣はひょっとしてN響の人ではないか? ハープ、チェレスタ、ピアノまでが動員されているフル・オーケストラ態勢です

ヴァイオリンの奇才ギドン・クレーメルか、フォークソングの小室等か、といった風貌のヴォルコフが登場、さっそく演奏に入ります 金管の華々しいファンファーレで始まる祝祭感溢れる曲想ですが、作曲者の名前を伏せてこの曲を聴いたら、私にはプロコフィエフと当てることは出来ないと思います それほどプロコフィエフらしくない、というか、アメリカの作曲家が作った曲のように感じました

2曲目はバーンスタイン:交響曲第2番「不安の時代」です レナード・バーンスタイン(1918‐90)は今年生誕100年を迎える20世紀アメリカの偉大な音楽家です 優れた指揮者(ニューヨーク・フィル音楽監督)であり、ピアニストであり、作曲家(「ウエスト・サイド・ストーリー」)であり、教育者(「ヤング・ピープルズ・コンサート」)でした この作品は、バーンスタインが30歳を目前にした1947年夏に、英国出身の作家H.W.オーデンの新作詩集「不安の時代」に出会い、作曲を始めました 物語は、第二次世界大戦中のニューヨークを舞台に、偶然知り合った男女4人の若者が互いに人生について語り合い、夜明けとともにそれぞれの現実の生活に戻っていくというものです。全体は大きく2部構成になっています

シルバーの輝く衣装を身にまとったピアノ独奏の河村尚子さんがヴォルコフとともに登場、ピアノに向かいます ヴォルコフのタクトで第1部の「プロローグ」が開始されます クラリネットの藤井洋子さん、金子平氏がどこか寂し気な二重奏を奏でます。その後は、時に河村尚子さんのピアノ・ソロが絡みながら進行しますが、この曲のハイライトは第2部のバーンスタインらしいジャズを取り入れた「仮面劇」です 河村尚子さんは、あくまでもクラシックからのアプローチによる演奏ながら、打楽器との掛け合いにより、物語の若者たちの不安を忘れさせるような軽快でノリノリのジャズを演奏しました この人、ジャズでも食っていけるんじゃないだろうか 第2ヴァイオリンの瀧村依里さん、ヴィオラの鈴木康浩氏をはじめ、楽員の何人かは頭や足で拍子を取っていました こういうのってすごく良い光景だと思います 終演後は、聴衆だけでなくオケのメンバーからも大きな拍手を受けていました

面白いな、と思ったのは「プログラム・ノート」の曲目解説の「楽器構成」の最後に「作曲家の指定により、正確な調律を施していない状態で演奏されます」と書かれているのです これに気づいたのは演奏が終わった後だったので、果たして今聴いた演奏が音程が外れているところがあっただろうか、と振り返ってみたのですが、アフター・フェスティバル=後の祭りでした

 

     

 

プログラム後半はショスタコーヴィチ(1906‐75)の「交響曲5番ニ短調」です この作品はスターリン独裁体制が確立し、文化・芸術を共産党が支配下に置いた時代、すなわち、共産党政権が「芸術は革命に奉仕しなければならない」という社会主義リアリズムの立場を取った時代に書かれました 1936年1月、共産党中央機関紙「プラウダ」紙が、ショスタコーヴィチの歌劇「ムツェンスク郡のマクベス夫人」(1930‐32)を「西欧に毒された難解な音楽」として激しく非難し、彼の友人や親せきたちも逮捕されました 窮地に陥った彼を救うきっかけになったのは、1937年11月にエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルにより初演された「交響曲第5番」でした 「苦悩を乗り越えて歓喜に至る」というベートーヴェン的な精神による音楽は「分かり易く」、一般大衆に熱狂的に受け入れられ、それ以降ショスタコーヴィチは体制側からも評価され、名誉を回復するに至りました   しかし、ショスタコーヴィチがそのことを心の底から喜んでいたのかどうかは別問題で、永遠の謎です

この曲は第1楽章「モデラート~アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アレグレット」、第3楽章「ラルゴ」、第4楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章からなります

ヴォルコフのタクトで演奏が開始されますが、全体的に 速めのテンポでサクサクと引き締まった筋肉質の演奏を展開していました フルート首席のフリスト・ドブリノヴ、オーボエ首席の辻功、クラリネット首席の藤井洋子といった木管楽器群が終始素晴らしい演奏を展開したのをはじめ、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバといった金管楽器群、さらにティンパニをはじめとする打楽器群も持てる力を最大限発揮しました ひと言でいえば「ヴォルコフ指揮による読響の爆演」ということになるでしょうか

この日演奏された3曲は、最後は大管弦楽により大団円で終わることで共通していましたが、ヴォルコフという指揮者はこういう作品を得意としているのかも知れません

コメント (2)
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