29日(火)。私は毎日のように喫茶店に行って新聞や本を読んでいます 報道によるとコーヒーは1日3~4杯飲むのが健康に良いとされているようなので、自宅での朝食時を含めて1日3回飲むように心がけています
喫茶店では1杯200~300円のコーヒーを注文することが多いですが、身体を冷やさないように 出来るだけホットコーヒー(ストレート)を飲むようにしています
そういうわけで、私にとって喫茶店は毎日の生活になくてはならない存在です
そんなことを考えていたら、昨日の日経朝刊に「データで見る地域~人口千人当たりの喫茶店数」という囲み記事が載っていました。超訳すると
「総務省の経済センサス(2014年)等によると、人口千人あたりの喫茶店数が都道府県で最も多いのは高知県で1.56店。全国平均(0.55店)の3倍である 高知県に喫茶店が多い背景として、話し好きの県民性や共働き世帯の比率の高さなどがあると指摘される
高知県喫茶飲食衛生同業組合によると『企業が少なく経済基盤の弱かった高知では、戦後や高度経済成長期に、家計収入を支えようと比較的手軽な喫茶店を始める女性が多かったと見られる』。高知県では、個人経営の割合が91.9%と全国で2番目に高いこともそんな状況を反映している。全国の喫茶店の数は約7万店。組織別にみると、チェーン店など法人が1万7千店で24%に対し、家族などの個人経営が5万3千店で76%と比率が高い。ただ、09年から5年間で法人は若干増えたものの、個人経営は7千店(11.8%)減っている
人口千人あたりの喫茶店数で2位の岐阜県、3位の愛知県は充実したモーニングサービスで知られる」
記事には第5位までしか紹介されていない(第4位=和歌山、第5位=大阪)ので 全体状況が把握できませんが、どうやら日本列島の中央から南の地域の方に喫茶店が多いようです
一度読んでそのままになっている泉麻人著「東京ふつうの喫茶店」と交通新聞社編「東京CLASSIC地図」にもう一度 目を通して、いつもと違う喫茶店に行ってみるのもいいかもしれないな、と思い始めました
ということで、わが家に来てから今日で1335日目を迎え、トランプ米大統領が27日、米朝首脳会談の開催に向けて米朝の代表団が準備協議に臨んでいることを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです
いくら事務レベルで準備しても 気まぐれトランプのひと言で ひっくり返るしなぁ
昨日、夕食に「カレーライス」と「生野菜とアボカドのサラダ」を作りました ジャガイモとニンジンはいつも通り皮付きのままです
昨夕、文京シビックセンター・小ホールで「作曲家・加藤昌則クラシック入門講座 開門!クラシックのとびらVol.2 オーケストラ」を受講しました 昨年5月にVol.1の「室内楽」を聴いて参考になったので、今回も受講してみようと思ったのです
この講座はコンサートイマジン社が主催し、6月に来日公演を行うスロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団のチケット購入者を無料で招待するという企画で、チケットを購入していない一般の者は1,500円の受講料を支払うというものです 私は後者なので事前に申し込みだけして当日会場で受講料を払いました
配布された簡単なレジュメには
〇まずはオーケストラの歴史から~時代によって違うオーケストラサウンドのヒミツ
〇奏者になってわかる魅力の数々、苦悩の数々
〇音は一つも出さないのだけれど、大河の船頭!?指揮者のチカラ
〇知っているようで知らない、知っているならもっと楽しい?!オタクなオーケストラ
と書かれています 全体の流れとしては前回と同様にDVDで実際の演奏や楽譜を映像として紹介しながら解説していく形を取るようです
〇オーケストラの歴史
モンテヴェルディの歌劇「オルフェオ」の冒頭の演奏シーンを紹介。1600年代当時 金管楽器はバルブがなかったので口先だけで音を変えなければならなかった この頃(バロック)からオーケストラが始まった。それまでは宗教が音楽の対象だったが、オペラに移っていった
イタリアではコレルリがコンチェルト・グロッソ(独奏者+合奏)を作曲したが、DVDを観て分かるように よりスピーディーな曲想になっている
フランスではラモーが活躍した。彼のオペラ「ナイス」序曲の映像ではトランペットがノンバルブの楽器で演奏している。その後、ドイツでJ.S.バッハが登場、「ブランデンブルク協奏曲第2番」のDVDを見ると音楽が洗練されているのが分かる
その後はモーツアルトが登場するが、ザルツブルク時代の作品のうち「交響曲第17番」では、オーボエとホルンと弦楽器による編成で、とちらかと言えばバロック的な曲想だが、パリで作曲した交響曲第31番になると、初めてクラリネットを取り入れるなど楽器の種類と数が多くなっている
さらに晩年のオペラ「魔笛」になると初めてトロンボーンが登場する。ベートーヴェンの場合、トロンボーンが初めて登場したのは第5番”運命”だった
その後、ベルリオーズが登場するが、「レクイエム」ではティンパニだけで10数台を登場させている 彼はオーケストラの理想の人数は430数人だと言っている。このように時代を経るにしたがって楽器の種類と数が増加傾向にあり、オーケストラの巨大化、爆音化がはかられていったが、その頂点を極めたのはシェーンベルクの「グレの歌」だった
〇奏者になってわかる魅力の数々、苦悩の数々
ストラヴィンスキーの「春の祭典」は演奏者泣かせの曲で、ティンパニを例にとると、小節ごとに変化する 変拍子に次ぐ変拍子で演奏する側は大変である ちょっとミスしたくらいなら許してあげたくなるくらいだ
ちなみに「春の祭典」はバレエ音楽だが、もともとバレエはルイ14世が推奨してフランスで「ロマンティック・バレエ」(白い衣装でトゥ・シューズ)として発展してきたが、行き詰まった時に出現したのがバレエ・リュス(ロシア・バレエ)の「春の祭典」だった
それは衝撃だった
ドヴォルザーク「交響曲第9番”新世界から”」のシンバルの楽譜は、第1、2、3楽章が「休み」となっている そして第4楽章の中盤で1度だけシンバルを鳴らす箇所がある
あるオケのシンバル奏者が、煩い蠅を追い払っているうちに鳴らすのを失念したという話がある
1度しかない出番を失念したら何のために来たのか
〇音は一つも出さないのだけれど、大河の船頭!?指揮者のチカラ
ベートーヴェンの交響曲第5番”運命”の第1楽章の冒頭を聴き比べてみよう ①ティーレマン、②バーンスタイン、③バレンボイムの指揮でウィーン・フィルを振ったものだ(DVD)。指揮者によって印象が違うことが判ると思う
このように、指揮者は自分では音を出さないが、非常に重要な役割を担っていることが分かる。楽員からリスペクトされる指揮者は常に勉強を怠らない
〇知っているようで知らない、知っているならもっと楽しい?!オタクなオーケストラ
チャイコフスキーの「交響曲第6番”悲愴”」は彼の最後の作品である。この曲の第4楽章冒頭のメロディーは、実は誰も弾いていない というのは第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが交互に音を出すことによってあのメロディーが出来ている。オーケストラの第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれる対向配置の時には左右の掛け合いによる「ステレオ効果」として聴こえるので分かり易い
なお、この曲の第3楽章は行進曲の勇ましい音楽なので、思わずブラボーをかけたくなる。もしここで拍手やブラボーがかかったら、指揮者は治まるのを待って、仕切り直ししてから第4楽章に入った方が良いと思う
ここで、加藤氏は「チャイコフスキーは同性愛者だったが、彼はその醜聞の隠匿のため自殺を強要されたという説があった しかし 現在では、コレラを発症し悲愴交響曲の初演の3日後に急死したというのが定説である
」旨の説明をされましたが、実際には「10月28日にチャイコフスキー自身の指揮によりペテルブルクで初演したが、11月2日にコレラを発症し、11月6日に急死した」というのが事実なので、「初演の9日後に急死した」というのが正しいと思います
最後に加藤氏がピアノでチャイコフスキー「四季」から「6月:バルカローレ」を演奏しクラシックのとびらを閉めました この日の講座は非常に参考になりました
DVDで紹介された音楽では、最初に紹介されたモンテヴェルディ「オルフェオ」冒頭の古楽器による演奏(多分、指揮者はガーディナーだと思う)が強く印象に残りました
生演奏で是非聴きたいと思います。また、知らなかったことでは、チャイコフスキー「悲愴交響曲」第4楽章冒頭のメロディーが第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが交互に演奏することで成り立っていることです
次回の講座があれば また是非聴講したいと思います