10日(火)。わが家に来てから今日で1988日目を迎え、韓国合同参謀本部は9日、北朝鮮が同日午前7時36分ごろ、日本海に向け飛翔体3発を発射したと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
いくら米国を挑発しても トランプは株価大幅下落と大統領選で頭がいっぱいだよ
昨日の夕食は「牡蠣鍋」にしました 材料は牡蠣、タラ、海老、イカ、アサリ、白菜、シメジ、エノキダケ、豆腐です。あったまりました
昨日、新宿ピカデリーで若松節朗監督による「Fukushima 50」(フクシマ フィフティ:2020年・122分)を観ました
この映画は、門田隆将著「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を原作に、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)に伴う福島第一原子力発電所事故発生時に、発電所に留まって危機回避の対応業務に従事した約50名の作業員たち=通称「フクシマ50」の闘いを描いています
2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本観測史上最大の地震が発生し、巨大津波が福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲った 津波による浸水で全電源を喪失したイチエフは原子炉を冷やせない状況に陥った
このままではメルトダウン(炉心溶融)により想像を絶する被害をもたらす
1・2号機当直長の伊崎利夫(佐藤浩市)ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する
全体指揮を執る吉田昌郎所長(渡辺謙)は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本部や官邸からの指示に怒りをあらわにする
しかし、現場の奮闘も空しく事態は悪化の一途をたどり、近隣住民の避難を余儀なくされる
官邸は最悪の場合、被害範囲は東京を含む半径250キロメートル、その対象人口は約5,000万人にのぼると試算。それは東日本の壊滅を意味した
残された方法は、原子炉格納容器の圧力を下げるため、弁を開け容器内の気体を一部を放出する「ベント」しかない
いまだ世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが身体一つで原子炉内に突入して手作業で行わなければならない。外部と遮断され何の情報もない中、ついに作戦が開始された
この映画は、いつか誰かが撮るべき映画だったと思います 映像はリアルです
あの日あの時、福島の現地では実際にあのような事が行われていたのだろうと想像できます
2月下旬だったと思いますが、NHKニュース番組の中でこの映画が取り上げられ、若松監督と伊崎当直長役の佐藤氏がインタビューに応じていました 若松監督は「あの時、いったい何が起こっていたかを残しておかなければならないと思った
したがって、あくまでリアルを追求した
」と述べ、一方 佐藤氏は「あの事故から9年経ったが、まだ避難生活を余儀なくされている人たちもいるし、あの事故の犠牲者の心がまだ癒されていないうちに映画を撮るのは早すぎるのではないか、と思った
しかし、監督と話をするうちに、事故の記憶が風化しないうちに撮らなければならないと思い直した
」と複雑な胸の内を語っていました。また、この映画の試写会を観た福島県民へのインタビューも写されましたが、当時の辛い状況を思い出したのか、目に涙を浮かべながら感想を述べていた中年女性の複雑な表情が胸を打ちました
本店の判断を仰ぐと「相談するから待ってくれ」という本部に対し「そんなことも決められねえのか 本店は! 現場の人間は体張ってんだよ!!」と怒鳴る吉田所長。「ここに残っても無駄死にするだけだ。撤退すべきだ!」という若手の部下に対し「最後に何とかしなきゃいけないのは、現場にいる俺たちなんだ!」と説得し鼓舞する伊崎当直長。「俺より若いやつに行かせるわけにはいかねえ。俺が行く!」と”決死隊”を志願するベテラン作業員。彼らを含めた50人の命がけの尽力があったからこそ、東日本が壊滅することがなかったのだとつくづく思います 当時、テレビで発電所の建屋が爆発して煙を上げるシーンを見た時は、もう日本は駄目かもしれない、と本気で思ったものです
吉田所長が伊崎当直長に「おれたち、何か間違ったか?」と問いかけるシーンがあります その時、伊崎は何も答えられませんでしたが、吉田所長が病に倒れ死去した後のラストシーンで語ります。「俺たちは自然を甘く見ていた。慢心があった
」と。そして、「何があったかを後世に語り継いでいく
」と、原発事故の記憶を風化させないことを誓います
昨日の朝日新聞夕刊は「東日本大震災や東京電力第一原発事故による災害関連死が、福島県で今年度 新たに32人が認定され、計2,304人になっていたことがわかった 震災から間もなく9年。福島県の避難者はまだ約4万人に上り、避難生活の長期化などが住民の健康に影を落としている
」と報じています。こうした現状の中、この映画は「原発事故の記憶を風化させない」ための一つの重要なツールだと言えると思います
日本人であれば是非とも観てほしい映画です