20日(金)。また公演中止です 「東京・春・音楽祭」の最新のホームページによると、3月26日(木)19時開演の「ディスカバリー・シリーズ『ジャコモ・プッチーニ』」は中止となりました
また払い戻しです。公演中止ドミノはいつまで続くのか? これで26件目です
ということで、わが家に来てから今日で1998日目を迎え、米国とカナダの両政府は18日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため、両国間の国境を一時的に閉鎖すると発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
メキシコとは壁があるから問題ないわけか でもアメリカには海からも行けるよ
昨日、夕食に「肉じゃが」を作りました 人参を入れないレシピもありますが、やっぱり入れた方が美味しいと思います
昨夕、上野の旧東京音楽学校奏楽堂でTrio Accord(ヴァイオリン=白井圭、チェロ=門脇大樹、ピアノ=津田裕也)によるベートーヴェン「ピアノ三重奏曲全曲演奏会Ⅰ」を聴きました クラシックの生演奏を聴くのは2月28日の新日本フィル定期演奏会(アフタヌーンコンサート・シリーズ)以来20日ぶりです
この間 14公演が中止・延期となったため、18本の映画を観てバランスを取りました
会場の「旧東京音楽学校奏楽堂」は2014年4月から4年半にわたり保存活用工事のため休館していました 私がこの会場でコンサートを聴くのは2018年11月にリニューアル・オープンしてから初めてです
新型コロナウイルスの感染の予防策として、入口ではサーモグラフィー・カメラが入場者を監視し、体温の高い人をチェックしています
両手をアルコール消毒して建物中に入ると、チケットは自分で半券を切り取って箱に入れるよう求められます
ペラ1枚のプログラムは自分で取るようになっています
このセルフサービス方式は東京春祭のすべてのコンサート会場で取られているようです
聴く側のわれわれにしても、そうしてもらった方が安心です
このホールの大きな特徴の一つは座席番号です 多くのホールが1列1番、2列2番とかA列1番、B列2番となっているのに対し、あ列1番、い列2番というように「あいうえお順」になっているのです
東京藝術大学音楽学部の前身である東京音楽学校の演奏会場としての名残なのでしょう
ちなみに自席は き列18番、センターブロック右通路側です
会場はやっと5割に達するかどうかといった入りでしょうか。新型コロナウイルスの感染拡大が喧伝される異常な状況の中では、よくこれだけ入ったと言うべきでしょうか
プログラムはベートーヴェン①ピアノ三重奏曲 WoO.38、②ピアノ三重奏曲 第1番 変ホ長調 作品1‐1、③ピアノ三重奏のためのアレグレット 変ロ長調 WoO.39、④ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調 作品70-1 ”幽霊”です
1曲目は「ピアノ三重奏曲 WoO.38」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が20~21歳の頃(1790-91)に作曲されたと推定されています
第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「スケルツォ:アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第3楽章「ロンド:アレグレット」の3楽章から成ります
この作品はベートーヴェンの若き日の習作ですが、久しぶりに生演奏を聴くという感慨もあってか、ピアノ、ヴァイオリン、チェロの一音一音が身体に沁み込んでくるようです ベートーヴェンの意欲や生命力を感じさせる清々しい演奏でした
2曲目は「ピアノ三重奏曲 第1番 変ホ長調 作品1‐1」です この曲はベートーヴェンの作品番号1番の記念すべき曲です
作曲は1794~95年(24~25歳)と言われています
第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ・カンタービレ」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・アッサイ」、第4楽章「フィナーレ:プレスト」の4楽章から成ります
この曲はベートーヴェンの音楽の推進力を感じます 素晴らしいと思ったのは津田裕也のピアノです
粒立ちが綺麗でメリハリが効いています。それに輪をかけて白井圭のヴァイオリンが素晴らしい
第2楽章でのヴァイオリン独奏、それに次いで演奏される門脇大樹のチェロ独奏がなかなか聴かせてくれました
プログラム後半の1曲目は「ピアノ三重奏のためのアレグレット 変ロ長調 WoO.39」です この曲は1808年(38歳)の時に作曲された単一楽章の作品です
この曲でもとくに津田裕也のピアノが冴えていました
最後の曲は「ピアノ三重奏曲 第5番 ニ長調 作品70-1 ”幽霊”」です この曲も1808年(38歳)の時に作曲されました
第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ・エ・コン・ブリオ」、第2楽章「ラルゴ・アッサイ・エド・エスプレッシーヴォ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
この曲が”幽霊”という愛称で呼ばれるのは、第2楽章が幽霊でも出てきそうな雰囲気の曲想だからです
第1楽章冒頭における集中力に満ちた演奏が全曲を支配しました 「これぞベートーヴェン
」という演奏です。3人のアンサンブルが見事です
大きな拍手に、リード役の白井圭氏が「こんな時に・・・ご来場ありがとうございます こちらも練習場所がなかなか確保できないとか、いろいろ影響がありました
アンコールに明日の公演で取り上げる曲を演奏します。明日も聴く方は2回聴くことになります
ベートーヴェンのピアノ三重奏曲『街の歌』の第2楽章です
」とあいさつし 演奏に入りましたが、再度大きな拍手に包まれました
この「東京・春・音楽祭」に限らず、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて中止を余儀なくされる公演が相次ぐ中、こうして予定通り演奏してくれる3人のアーティストには感謝しかありません 坂本龍一氏の指摘通り「音楽(そのもの)には力はない」ですが、どんなに困難な状況の中でも音楽を届けてくれる演奏家の心意気には力があるのだと思います
今日は本来、第一生命ホールで「室内楽ホール de オペラ 林美智子の『ドン・ジョバン二』」を聴く予定だったのですが 中止になってしまったので、Trio Accord「ベートーヴェン『ピアノ三重奏曲全曲演奏会 Ⅱ』 」を当日券で聴くことにしました 明日の「全曲演奏会Ⅲ」はもともとチケットを取ってあるので、3日連続で全曲聴くことになります