22日(日)。わが家に来てから今日でちょうど2000日目を迎え、韓国軍合同参謀本部は21日、北朝鮮が同日午前6時45分頃と50分頃に、北朝鮮北西部の平安北道宣川付近から北東の日本海側に向けて、短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体を2発 発射したと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプ君が相手にしないから 金ちゃん イジケちゃって 今月3回目の発射だよ
昨日、上野の旧東京音楽学校奏楽堂で Trio Accord「ベートーヴェン『ピアノ三重奏曲全曲演奏会Ⅲ』」を聴きました 「東京・春・音楽祭」参加公演です
晴れた良い天気だったので、JR上野駅の広小路口の改札を出て 上野の山を登って桜を見ながら旧奏楽堂に向かいました 例年は桜の木の下で ろくに花を見ないで宴会を繰り広げる光景がそこかしこで見られますが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて 花見は「宴席禁止」となっていることから、そぞろ歩きながら五分咲きの桜を見る人が多く見受けられました
また、中国や韓国を中心とする外国人観光客が少ないのも今年の特徴だと思います
私はこちらの静かな花見の方が好きです
さて、当日のプログラムはベートーヴェン①ピアノ三重奏曲 第10番 変ホ長調 作品44、②創作主題による14の変奏曲、③ピアノ三重奏曲 第3番 ハ短調 作品1‐3、④ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97 ”大公” です 「Trio Accord」はヴァイオリン=白井圭、チェロ=門脇大樹、ピアノ=津田裕也の3人から成るユニットです
例によって、サーモグラフィーを通り抜け、両手をアルコール消毒して、自分でチケットの半券を切って、プログラムを取って会場に入りました 自席は け列18番、センターブロック右通路側です。会場は、何と9割くらい入っています
あまりの嬉しさに涙がチョチョ切れそうになりました
1曲目は「ピアノ三重奏曲 第10番 変ホ長調 作品44『創作主題による14の変奏曲』」です この曲はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が1792年頃(22歳前後)に作曲されました
「主題」は当時人気のあったディッタースドルフのジングシュピール「赤頭巾」のアリアの一部から採られています
3人が登場して演奏に入ります 冒頭の数小節で、津田、門脇両氏が白井氏の方を見ながら演奏を止めてしまいました
白井氏も「あれ?」という顔をして止めました
楽譜を見直してから、2人に「すまん、許してちょ
」という仕草を見せます。どうやら2曲目「第3番」の第1楽章の冒頭を演奏してしまったようです
こういうケースは極めて珍しいと思います
生前のカラヤンがウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートで、違う曲と振り間違えて、オケのメンバーに不思議そうな顔をされ、苦笑して振り直したことを思い出しました
この曲はベートーヴェン得意の「主題と変奏曲」なので曲想の変化が楽しめました ただ、まだベートーヴェンらしさが感じられないのは否めませんでした
2曲目は「ピアノ三重奏曲 第3番 ハ短調 作品1‐3」です この曲はベートーヴェンの全作品の中で一番最初に作品番号を付けた3曲のピアノ三重奏曲の一つで、1794~95年(24~25歳)に作曲されたと言われています
第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アンダンテ・カンタービレ・コン・ヴァリアツィオー二」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「フィナーレ」の4楽章から成ります
3人の演奏で第1楽章に入りますが、短調特有のデモーニッシュな曲想で、ほの暗い情熱を感じます 同じ「作品1」の中でも最も充実した響きを感じ取ることができます
最終楽章は推進力に満ちた情熱的な曲想で、3人の熱演が繰り広げられました
プログラム後半は「ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97 ”大公” 」です この曲は1811年(41歳)に作曲され、1814年にベートーヴェン自身がピアノを弾き初演されました
「大公」という呼び名はオーストリアのルドルフ大公に献呈されたことに由来します
第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「スケルツォ」、第3楽章「アンダンテ・カンタービレ・マ・ぺロ・コン・モート」、第4楽章「アレグロ・モデラート」の4楽章から成ります
冒頭、津田のピアノ独奏が素晴らしい そしてヴァイオリンとチェロが加わるアンサンブルが美しい
そして第3楽章のアンダンテ・カンタービレが心に沁みます
第4楽章は弾むような曲想で、ピアノが主導して軽快に駆け抜けます
全体を通して、弱音を重視したソフトで上品な演奏だったように思います
文字通り満場の拍手に、白井氏が「こんなに大勢の人にお集まりいただき、ありがとうございました アンコールに、1日目に演奏した曲を演奏します」とあいさつし、「ピアノ三重奏のためのアレグレット 変ロ長調 WoO39」を軽快に演奏し、再び大きな拍手に包まれました
これで3日連続の演奏会を終了したわけですが、日を追うごとに聴衆の数が増えていったことは素直に嬉しく思います 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けてコンサートの中止が相次ぐ中、数少ない生のコンサートを聴くために当日券を求めて聴いた人も少なくなかったと思います
白井氏の話によると、練習の場所の確保にも苦労されたとのこと
そんな厳しい状況の中で、生の演奏を聴かせてくれた3人の皆さんには感謝の想いでいっぱいです
私は白井圭、門脇大樹、津田裕也の3人の名前を忘れることはないでしょう